滑り台が見えたので立ち寄ってみた。
公園の名前は「原市児童公園」となっている。恐竜の遊具があるので子どもたちには「恐竜公園」と呼ばれているかもしれない。
さて、この公園に立ち寄った理由となった滑り台。
傾斜地を利用して造られた一点モノの人研ぎ(じんとぎ)滑り台だ。かつて昭和時代にはあたりまえだった、職人による一点モノの遊具も、いまではもう造られることはめったになくなってしまった。ひたすら撤去されるばかりである。
したがって、一点モノの遊具については、可能なかぎり収録していかなければならないと思っている。
この滑り台の滑降面は「人造石研ぎ出し仕上げ」と呼ばれるもの。小石をモルタルにまぜて硬化させ、研磨で小石の断面を表面に出して自然石風に仕上げるという施工である。
かつては遊具だけではなく建物の内装などにも使われたが、工程が複雑なため現代ではあまり使われなくなっている。
出来立てや研磨しなおした表面は摩擦が少なく、滑り台としては極上のものだと思うが、ここではモルタルだけが風化して小石が浮き出したようになっているため、すべり心地はいまひとつだった。
後ろ側は階段になっている。
単純に滑り台へのアプローチするだけでなく、子どもたちはこの段々を使った遊びを発明しているかもしれない。
入口付近にあった、かざぐるま型のついたて。
安中市では他の場所でもこのような穴あきのついたてを見たことがある。
ヒューム管を利用した遊具。
どことなく秋田新幹線を思わせる形状とカラーリング。
藤棚。
トイレ。横に置かれたゴミ箱のせいで、人の顔みたいに見えるのがおもしろい。
実は、こうしたブロック積み造、陸屋根の公衆便所も、収集対象になりうるのではないかと思っている。
(2013年03月09日訪問)