甘楽社の乾繭場の隣に、気になる蔵造の建物がある。
表札を見ると「繭絲問屋 白石商店」とある。もちろんいまは営業しておらず、詳細は不明。かつて群馬県にはこうした糸商や繭商がたくさんあったのだろう。
通常、農家で生産された繭は製糸会社が一括して買上げていたが、それ以外のルートで販売される繭もあった。たとえば、二級品の繭や玉繭、それと製糸会社に隠れて売買された闇繭である。また、群馬県の県西では家内手工業で生糸が作られていた。そうした生糸の一部も糸商が扱ったのかもしれない。
家内制手工業で生糸を作るには「
この白石商店の隣の茶色い壁の家は、座繰器を修理する家業だったという。
(2013年11月24日訪問)