上信電鉄、南蛇井駅のあたりから北西に続く緩やかな谷が中沢集落だ。その集落の背後の山すそに稚蚕飼育所が見えた。
左写真はちょっと解像度が足らなくてわかりにくいかもしれないが、中央の白い小屋の後ろに換気用の越屋根を載せた建物が見えている。
群馬県の県西の稚蚕飼育所は、こんな場所に多いような印象がある。
近くまで行ってみると、外壁は土壁の古そうな飼育所だ。
壁面が大きくぶち抜かれている。農耕用の機械の車庫になっているようだ。
飼育所へ上がるスロープの左手には、地下の飼育所への入口らしきものがある。
ここから短いトンネルのようになって、飼育所の建物の真下へつながっているのではなかろうか。
個人のお宅の倉庫のようだったので、入口から見える部分だけ見させてもらった。
土管の煙突がある土室育の飼育所で、後に土室電床育に改造されたものではないかと思う。手前側は土室によくある片開き戸だが、奥のほうは引き違い戸になっているように見える。しかも壁がブロック積みだ。
ブロック積みで上に土管の煙突がある室は珍しい。もしかしたら、ブロック造+炭火でスタートした施設なのかもしれない。
中沢集落の農家の建物。
養蚕用の母屋だが、煙出し櫓がない建物が目立つ。
(2008年06月28日訪問)