敷地はたいして広くないが、堂や仏像の数は非常に多い。
本サイトは1ページにつき最大30枚の写真を掲載するルールにしているが、とても1ページでは紹介できないため、2ページ構成で紹介する。
これまでの寺では、本坊/山上伽藍、境内/門前町のようにエリア別に紹介したことはあったが、一箇所の境内だけで2ページになるのは初めてだ。それほど密度の濃い珍寺なのである。
山門を入ってすぐ右側には仏像を売る仲見世がある。
今回、ここで20cmのボーミンガウンの像を購入。以前から欲しいと思っていたのだが、探してみると渋い造形のものがなかなか見つからなかったのだ。
この店は聖人関係の像の種類が充実しており、お気に入りの一品を見つけることができた。
境内に入って正面にあるのが、初転法輪仏。悟りを得た仏陀が5人の修行仲間に初めて説法をする場面。
日本の基準では大仏と言っても差し支えない大きさ。
初転法輪仏は手の印相が独特なので、注目したいポイントだ。
足下には、さまざまな動物も説法を聞きに集まっている。キノコまでが説法を聞くというのが面白い。
パゴダの前に横たわる寝釈迦も今回は修復中。
ペンキを塗り替えているようだ。
これから境内を反時計回りに見ていこう。
あとで考えるとこの寺は時計回りに見たほうがよかった。だが境内の動線がなんとなく反時計回りに動いてしまうのだ。
これはパゴダとペアで作られるタコンタイ(石柱)。これまで見た石柱の中では最も派手だ。電飾されている石柱というのは他では見たことがない。
よくわからない彩色コンクリ像がたくさんあるのだが、巡拝できるようになっておらず、堂の裏手などに点在しているため、よほど注意深く回らないとすべての像を見ることはできないと思う。
四体仏。
印相に注意。あまり見かけない印相である。不勉強で意味はわからない。
仏像観賞のガイドブックは腐るほどあるけれど、印相についてまともに調べられるガイドブックってなぜ一冊も無いんだろう。
大仏。
仏像の両側に黒い象がいる。
酔象調伏の場面か。
大仏、その2。
こんな感じで、たくさんの仏像が並んでいる。
ここからは、回廊の中を進む。
回廊にはいくつものお堂が連接していて、それぞれの中には説話のジオラマが展示されているのだ。
お堂の内部はこんな感じ。
回廊をどんどん進んでいこう。
2000年に来たときよりも空が狭くなっているような気がする。樹木が生長したのと、建物が増えていて、境内の見晴らしが悪くなったようだ。
境内の南側には占い団地。その数は10店舗。
ミャンマーの寺ではよく占い所を見かけるが、これほど充実している場所は他にないのではないだろうか。
2000年に来たときには、占い所は個別に木造の小屋で風情があった。長屋形式になってしまったのはちょっと寂しい。
菩提樹と八曜日の守り本尊。
お堂の中にも寝釈迦。
果物を売っている露店があった。
プラムの酢漬けとハマザクロという果物。
これがハマザクロ。青い果実はキズ薬になり、黄色く熟すると食べられるようになるという。
これはおそらくお供え用ではないかと思う。ハマザクロの実をミャンマー語で「ラムディ」といい、樹を「ラムー」という。この寺の名前「メーラムー(မယ်လမု)」はそこからきている。
たぶん「メイ・ラムー」で「ラムー婦人」というような意味になる。
寺の境内の南東角にある仏殿。
内部には3つの頭を持つゾウに乗った仏陀がいた。かなりの迫力。
ゾウはおそらくヒンドゥ教のアイラーヴァタというゾウだと思う。
ところで、さっきからチラチラと見えているこの壁のようなコンクリの造形。
これ、巨大なワニの尻尾なのだ。全長は50mはあるだろう。
ワニの頭の方へ行ってみよう。
ワニを取り巻くように回廊がある。
ワニの横にあった神像。
すでに何度か見かけているが、どうやらこれはインド神話に出てくるヤクシャ、つまり日本語でいえば夜叉ではないかと思う。
ワニの横は特に仲見世が充実しているエリアだ。
Tシャツなどの日用品も売っている。
茶店で見かけた、とっても美味しそうなカタやきそば。
お腹に自信があれば挑戦したい。
茶店では境内の横を流れるパズンダウン川を眺めながら休憩できる。
(2014年11月21日訪問)