そのラカナ村の最南端に小さな橋があることは、GoogleMaps の航空写真で事前に調べて知っていた。これからその橋へ向かう。
橋の名は「ラカナ・コクメイ橋」。
ラカナ村と、AH1号線沿いのコクメイ村とをつなぐ最短ルートになる。
周囲の水田はいかにも東南アジア、という風情が満点。観光で来てもいいのではないかというような橋だ。
橋脚はレンガ積みで、その上に擁壁に使うようなコンクリート板を渡して作られている。
橋長は約300mほど。
橋の幅は推定2フィート(約60cm)。近くにあるラカナ橋の1/3くらいの幅しかない。
これまでに見たコンクリート橋では最も狭い。
実はこの橋で、忘れられないような経験をした。
この日の帰路で、対岸のコクメイ村側からもう一度この橋へ来てみたのだ。
左写真はコクメイ村側からの様子。橋の付け根のあたりは、幅が倍くらいある。そのときなぜか、「オートバイに乗ったまま渡れるんじゃないか?」と思ったのである。
よく考えずに、オートバイで二人乗りのまますぅーっと橋の上へ走り出てしまった。
だが、途中で橋の幅が半分に!
えっ? やっぱり無理!
と、思ったときにはすでに手遅れ。あまりの狭さに脚をつくこともできず・・・
うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ
せめて、ギアを一段下げてから走り出せばよかった!!
ギアチェンジどころか、ギアの段数を確認するためにメーターを見ることもできない。
目は路面に釘付け、まばたきしただけで転落する!!
橋げたのちょっとした段差がおそろしく、全身の血液がアドレナリンで沸騰しているのがわかる。両腕のコントロールがおぼつかない、ハンドルを固定しているのがやっとだ。時間が引き伸ばされたように感じる。
「スピード落とすな、少しでも遠いところを見ろ…」と、1秒のあいだに何度も何度も繰り返すように念じながら走る。
あーーーーっ!!
なんとか300m走りきった!
たとえではなく、心臓が口から飛び出そうになった。
たぶんこの橋は地元の人たちはバイクで渡るんじゃないかと思う。もしかして落ち着いて試してみたら、案外簡単に渡れるのかも知れない。でも、もう一度やれと言われてできるかどうか。
橋のたもとで見かけた丸木舟。
合理的にできてる。
コクメイ村側で、子どもたちが泥んこ遊びをしていた。
何か作って見せてくれるようだ。
できたっ!
何だろ、これは。
ミャンマーの子どもたちでは定番の遊びなのか?
コクメイ村側の風景。
(2014年11月23日訪問)