シュエゴン町の渡船場②

オートバイや荷物を渡すことができる。

(ミャンマーカレン州ラインブエ)

お寺の参詣を終えて、船着き場に戻ってきた。

ここでオートバイを渡河できなければ、サルウィン川対岸の洞窟探査は不可能になる。そこでイチカバチか船着き場入口の八百屋のおっちゃんに相談してみることにした。当然、言葉は通じないので身振り手振りということになる。

なんとかオートバイを渡したいということが通じると、近くにいたオニイチャンが「オレに着いてこい」とか言っている。

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そのオニイチャンの後について、狭い路地を南へ800mほど走る。

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シュエゴン町のもう一つある僧院のすぐ北のゴミだらけの路地を入ってオニイチャンは止まった。

「とりあえず、ここにオートバイを置け。舟はすぐ来ない。舟はオレば呼んでやるから。」

というようなことを言っているようだ。

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この場所は河岸の砂地まで斜路で降りられる場所のようだった。よく見るとワダチの跡もある。

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ただし、先ほどの船着き場と違って、待っているだけでは舟が来ないらしい。

オニイチャンは岸辺で舟を探してくれている。

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この岸辺は水場としても使われていて、近所の夫婦が犬を洗ったり、自分の洗濯をしたりしていた。

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15分くらい待っただろうか。対岸から渡ってくる舟をオニイチャンが大声で呼び寄せてくれた。

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「オレがオートバイを積んでやる」

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すごく親切なオニイチャンだ。このあともチップをたかってくるということもなく、こちらから無理やり渡さないとならないくらいだった。

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足場が悪い中、なんとかオートバイを載せた。

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オートバイのステップの下に板をかませて安定させる。

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舟への乗り込みは、水の中を歩かないといけない。

もっともミャンマーではサンダルで生活するのが正統だから、ちょっとズボンのすそをめくるだけで問題ない。

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オートバイを載せたまま対岸を目指す。

小さな舟なので喫水が低い。初めて乗ったときはかなりびびったが、慣れればこんなものかと思うようになる。

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船頭さん。

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マーケットの渡船場アテ僧院がみるみる遠くなる。

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対岸へ到着。

今度は二人でバイクを下ろさなければならない。

ステップを持つのだが、これが意外に大変。積んだときと向きが逆に着岸したので、左手で持ち上げることになり力が入らず、ちょっと腰をやりかけた。船頭さんと向き合わず、右手で持つべきだった。

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対岸の船着き場はこれといった目印はない。ただの岸辺で、マーケットの渡船場から出る渡し舟が着く場所とは違う場所だった。

場所は、

17°09'56.3"N 97°38'38.8"E

渡船料金は確か200円。通常の渡船は50円なのでかなり割高。もっともサルウィン川の四輪車の渡河は途方もない金額(6,000円?)という話も聞いているので、こんなものかもしれない。

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船頭さんが、「ここから街道へ行く道がわかりにくいから教えてやる」と言ってバイクに乗って先に行ってしまった。

私はあとからとぼとぼと着いていく。

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まず南のほうへ行ってから、大回りして街道へ出ろ、とのこと。

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畑の中をかなり大回りしなければならず、確かにわかりにくい道だった。

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パプン街道へ出た。パプン街道はJICAの支援を得ていま拡幅工事中。

街道側にはなんの目印もなく、こちら側から船着き場を見つけるのは知らなければ無理だ。

船着き場の入口の場所は、

17°09'56.3"N 97°38'38.8"E

帰路もあるので写真左のミントグリーンの壁の家を目に焼き付けて置かなければ!

(2016年12月30日訪問)

ブッダのことば: スッタニパータ (岩波文庫 青 301-1)

文庫 – 1984/5/16
中村 元 (翻訳)

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