東大浜第3公園の滑り台

成形樹脂の滑降部を持つアーチデッキ台。

(香川県坂出市西大浜南2丁目)

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引き続き、付近の公園を巡る。

坂出市の北部には緩衝緑地帯という幅50mはあろうかという緑地があって、工業地域と住宅地を分離している。かつてこの地域にあった入浜式塩田からの塩風を止めるための防風林だったのかもしれない。

この緑地にそっていくつかの公園が並んでいる。

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その公園のひとつ、東大浜第2公園。

遊具は少ない。

そのひとつがこのタイヤブランコ。

ちょっとひとつひとつのロープが近すぎやしないか? 別の遊び方が発明されそう・・・

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滑り台は1脚のアーチデッキ型で、FRP樹脂成形の滑降部を持つ。

一見すると平凡に見えるが、初めて見るタイプである。決定的な特徴は、タラップの手すりがデッキと接合しておらず、隙間があること。これは先ほどの東大浜第2公園の滑り台とも共通する。もしかすると同じメーカーなのか。

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これまでFRP樹脂成形+アーチデッキというパターンは徳島県那賀町の黒地公園コスモス公園にあった。だが、そのいずれもタラップの手すりはデッキの柱にT字型のクランプ状金物で固定されていた。

またこの物件では滑降部の途中にも柱があるのも特徴のひとつだ。

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滑降部の背面を見ると、繊維のテクスチャがよくわかる。

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柱の固定方法。

ボルトで固定しているため、デッキ上にはボルトの頭が出ている。ここは溶接で固定すべきポイントだと思う。

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柱の下部。

単純な独立基礎。

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タラップは角パイプを側桁として、曲げた縞板を踏み板として溶接している。このポイントも東大浜第2公園と共通する。

タラップの段数は9段。

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柱のとデッキの床を固定する六角ボルトの頭が写真の下部にちらっと写っている。

また、滑降部とデッキの固定も鍋ネジになっている。滑り出しのところに金物があるのってちょっと気持ち悪い。

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シーソーは支点固定式の鉄製。

那賀町の中山で見たものとよく似ているが、中山はフレームが木製だったのに対して、こちらは鉄製。平行進化の結果ではないか。

シーソーもなかなか侮れなく種類が多いな。

(2004年10月11日訪問)

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アクロス福岡 (著), アクロス福岡文化誌編纂委員会 (著)

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