次の公園に向かう途中、すてきな雑貨屋があったので写真を撮った。たくさんのホーロー看板が取り付けられている。
これ、別に観光地なんかでレトロ感を出すために骨董品を買ってきて貼り付けたようなあざといデコレーションではない。あるがままに増えていった看板なのだ。徳島の旧街道を通っているとこういう感じのホーロー看板だらけのお店をよく見かける。
いま、公園にかこつけて取り上げなければ、永遠に機会はないだろうからまとめて紹介しよう。
まずは「アサヒ横綱地下足袋」。現役の商品である。
「アサヒ横綱地下足袋」の別バージョン。
「ミツワ石鹸」は倒産し、2008年に別会社がブランドを取得して再開したがそれも2014年には営業を終了している。
「カメヤマローソク」、「福山ゴムのゴム靴」は現役。
「ライオンあん」??
餡こ屋であろうか?
たぶんもうなくなったブランド。
「ギターパス」というクレヨン。
マジックインキを製造している寺西化学工業が現在も販売しており、ロゴもそのまま使われている。
「
こうしてみると、ホーロー看板を出したメーカーは意外に長寿だといえる。堅実な経営をする会社が多いのだろうか。
ホーロー看板自体が非常に耐久性のあるもので、何十年たっても錆びたり退色したりせず残るので、この看板を出すということは何十年後もその商品を流通させるという覚悟が必要なのだ。
塩が専売だったころの名残。
お店のショーウインドウにはカイトや風船などが並んで楽しそう。
では公園を見ていこう。
明見(みょうけん)農村公園は、そんな田園地帯のなかの天神社という神社の境内を利用して作られている。
桜づつみ公園やこの公園があるあたりは、かつては那賀川の氾濫原で湿地だった場所なのだろう。水路や水田が多い。
ここには灯台と埠頭をかたどった滑り台があった。田園のまんなかにそれなりにリアルな作りの灯台があるのは不思議な感じがする。
それにしても小さな町なのに、ひとつひとつの公園にオリジナリティのある滑り台があるのにはびっくりする。このことは誇りに思っていいのではないだろうか。
岸壁は 60cm ほどの高さの石垣で、海面の部分は砂場になっている。
滑り台保存館#314と一緒に設置したら似合いそうだ。
砂場からはハシゴと階段を登り継いで滑り台のデッキへと至る。
船を係留するビット(写真の赤いもの)は全部で4つある。芸が細かい。
バルコニーまで登ってみた。
灯台の内部へ入れる。
中は砂などもたまっておらず、きれいになっていた。
灯台の上部には街路灯が埋め込んである。夜になると光るのだろうか。一度、夜に立ち寄ってみたいものだ。
滑降部はステンレス製で1点モノのようだ。
滑り心地はよさそう。
いったい子供たちはこの滑り台を使ってどんな遊びをするのだろうか。
ついでに併設の神社も紹介しよう。
神社は「天神社」。
鳥居のたもとにはお百度石がある。
拝殿は最近立て替えられたようだ。まだ20年は経っていない感じ。
本殿は拝殿と一体化しているが、のぞき窓があって直接拝めるようになっていた。
2018年現在、冒頭で紹介した川端商店はまだ営業しているが、残念ながらホーロー看板のほとんどはなくなってしまっている。
(2004年03月14日訪問)