弁天池公園の二重螺旋台

塩ビパイプでできた複雑な滑降曲面。

(山口県美祢市秋芳町別府)

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別府弁天池の駐車場の横が公園になっていた。

公園の一角には、退役した自衛隊の飛行機が展示されている。

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海上自衛隊の練習機MK-2「こまどり」。

富士重工製で、アメリカ製のベストセラー練習機T-34をカスタマイズしたものなのだという。

オレンジ色の機体色は旧日本海軍からの伝統なのだろうか。

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その機体の横に見過ごせない滑り台があった。

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二重螺旋型の大型滑り台だ。

滑降面は塩ビパイプをひねったものであり、その曲線の設計は幾何学に裏打ちされたものだろう。

滑り台保存館#093と共通点が多く、同一メーカーの商品という可能性を感じさせる。地方の鉄工所がその場の思いつきで作るような滑り台には思えないのだ。

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特別な装飾があるわけではないが、重なり合う螺旋自体にプリミティブな美しさがある。

私が見た螺旋滑り台の中でも、いまでも強く記憶に残る逸品だ。

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デッキへ登ってみた。

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滑降部は2レーンあるにもかかわらず、タラップは1基なので、奥側のレーンへ行くために渡り廊下がある。その形状は上から見るとリボン型になっていて、もうこれ以外に正解はないのではないかというくらいのデザインだと思う。

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滑降面のパイプの曲げ加工は精巧だ。

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実際に滑ってみると、滑り終わりのところの頭上に、対になる滑降部があり、頭をぶつけそうになるのが気になった。

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グローブジャングルはステンレス製。

形状自体はありふれているが、ステンレス製は初出だ。

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園内にはほかに、ライド(左写真)、ブランコがあった。

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公園の周囲には弁天池湧水から流れ出たきれいな用水が流れている。

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その用水に意味のない水車がかけられていた。

構造的には揚水水車で、その気になれば実用に転化できそうだが、片側が公園、片側が駐車場ではどうにもならない。

2018年現在、残念ながらこの二重螺旋滑り台は撤去されてしまっている。

(2003年09月05日訪問)

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