2004年のGW、再び山口県へ来ていた。
最初に訪れたのは玖珂鉱山跡。室町時代には銀の採掘が始まっており、その後、スズ、銅と採掘資源が変化し、近代ではタングステンの日本一の採掘量を誇ったとこともあるという。閉山したのは平成5年(1993年)で、「ムーバレー」として再出発したのが平成8年(1996年)である。異例の早さで観光化が進んだ鉱山といっていいのではないか。
伽藍配置図、もとい、園地案内図。当時の選鉱施設が並んでいた斜面がよく残っている。坑道は総延長43kmあり、そのうち見学できるのは850mの区間。
入場料は大人1,200円でわりと高めだ。実はこの鉱山は産業遺産観光施設ではなく、テーマパークなのである。1,200円はそのアトラクション「モノリスの謎」の参加費といっていい。
かつてこの地(
入場受付をすると金属プレートが渡される。形状は一人一人違うようだ。たぶんこれを使って洞窟内で何かするんだね?
さっそく入ってみよう。
入り口の辺りはまだ明るい。
寒いくらいに涼しい風が吹いている。夏の観光に向いた施設だ。
入ってすぐのところに巨大なホールがあり、映画が上映されている。
どうもムー大陸の歴史とか、このゲームの遊び方みたいなことを解説しているようなのだが誰も観ておらず、私もあまり興味を持てなかったので観ずに先へ進むことにした。
子どもが主なターゲットだろうから、それほど難しいルールがあるとは思えず、行けばわかるだろ。
そこを過ぎると暗い通路になる。
この時使っていたSANYOのデジカメでは撮影は非常に困難だった。なにせこの程度の明るさではシャッターが切れないのだ。何秒も押し続けていると何かのはずみでシャッターが切れるが、いつ切れるかの予測もつかないから手ブレするし、その上ピントが合っているかどうかは運次第という状況。このカメラは2003~2004年にかけてよく持ち歩いたが、多くのチャンスを無駄にし、重要な場所の写真の多くが使い物にならず、さっさと機種変更すべきだったという後悔のみを残した。
途中は結構な高低差がある。
また完全にムー大陸のコンセプトで覆われているかというと、普通の鉱山跡みたいな生々しい坑道も残っている。
行き止まりから奥のほうを覗くと、真っ暗な坑道がどこまでも続いている。
ムー文明の遺物登場!
こうした遺物の近くに文字盤があり、ここにパズルの穴のようなものが空いている。
ここに自分のプレーとをはめ込むのだな。だが自分のプレートと合う形の穴がない・・・。
いくつかの文字盤を見つけたが、ちっとも自分のプレートと合う穴がない。
高低差のあるホール、上のほうに行ける。
下って行く穴もある。鉱山時代のものではなくたぶんテーマパークになってからのものだと思うが、なぜか立ち入れなくなっていた。
すでにオープンから8年が経過しており、何らかのトラブル等で封鎖されたアトラクションがあるのかも知れない。
やっと自分のプレートに合った穴があった!
金属の穴にプレートがピタッと嵌まるのはけっこう快感だ。この穴の横にある「☰」という文字がゲームのカギになるのだろう。
次々に現われるムーの遺跡。
なんか、徳島のラッキー宮殿のひとつに、こんなのあったな。
唐突に現われる生々しい産業遺跡。
レールの先をたどってみると、トロッコが置かれたままになっていた。
う~ん、個人的には産業遺跡の方向性で観光化してほしいところではあるが、ムー大陸はムー大陸でいいのかも知れない。別に、廃鉱山はここだけじゃないし、もし観光化しなければ、美川町が鉱山の町だったなんてことも気付かずに人々は通り過ぎてしまうだろうから。
地底湖。
テーマパークのために作ったものではなく、もともとあったものらしい。
狭い坑道。
試掘坑か通気のための斜坑ではないか。
後半になってうまく嵌まる文字盤が増えてきた。
最後のほうにあった古墳状の遺跡。
アニメ『ラーゼフォン』にこんな感じの祠が出てきたな。
ゴール。下から見えた一番高いところの滝よりもさらに高い場所に出た。
さて、謎のゲームだが、集めた文字でプレゼント付きクイズ解答用紙に応募する権利が得られるというものだった。しかもそのクイズは最初にあった映画を観ないとわからないという内容・・・
正解者全員に何かもらえるというのでもないから、ちょっとがっかり。金属片はもらえるので、それがお土産か。
ゲームのルールがよくわからない序盤で、子どもが文字盤を見落としているというパターンがけっこうあるようで、子ども連れのかなりの割合が出口からまた穴の中に戻っている。
坑道の距離も長いので、特に序盤の1~2個目で見落としがないか気をつけたい。
出口付近にあった洞窟神社。
鉱山の安全の神さまなのだろう。
沈殿槽か?
シックナーの基礎か?
小型のサージタンクか?
滝壺は池になっていて、砂金取り体験ができる。ということは今は鉱山からの排水はきれいなのだろう。
砂金取りはアトラクションとしては別料金だった。
(2004年05月01日訪問)