最勝院と同じ、久松山ロープウェイ駅の谷にある寺、天徳寺。宗派は曹洞宗。
山門は三間一戸薬医門で、朱塗りの立派な門だ。城門か武家屋敷の門を移築したものではないか。だとすれば桁の上に天の邪鬼のような木像があるのは、後補なのだろうか。
山門を入ってすぐ左手に六地蔵堂。
その先、参詣路の途中には八脚門の跡が礎石だけ残っている。
本堂は切妻平入り、2間の
元々は仏教建築ではなく、武道場を移築したものだそうだ。
裳階が元々あったのか、寺にするときに増築されたのかはわからないが、この裳階のおかげでそれなりに禅宗っぽい雰囲気になっている。
本堂の右側には庫裏と鐘堂がある。
寺の裏山は雁金山といって、かつて山城もあったという。現在、山頂には平和塔が建っていて、寺からは九輪のようなものが見える。
たぶん三重塔や多宝塔の類ではなく、ただのコンクリの九輪と思われたので山には登らなかった。
(2005年05月03日訪問)