日御碕灯台

日本一高い灯台で世界灯台100選にも選ばれている。

(島根県出雲市大社町日御碕)

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島根半島の最西端、日御碕(ひのみさき)へやってきた。目的は、明治36年に完成した石造の灯台「日御碕灯台」だ。

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駐車場から灯台へ行くまでのあいだには10軒くらいの土産物屋がある。

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そこには貝標本、カピス貝のオブジェ、ヤシの実のウクレレ、ハリセンボンの干物など、海の観光地の極まった感じのお土産が並んでいる。これは好きな人にはたまらない景観だろう。

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店の前を通ると、店員さんが「氷ありますよ~」とか、いろいろ呼び込みをするのだけど、私はこういう観光地の呼び込みは苦手だ。ほっておいてもらったほうが購買行動につながると思うのだが。そうでもないのかな。

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どのみちこの暑さ、もうかき氷を食べるのは必定といってもよい。いちいち呼び込みされなくても、帰りにはかならず寄るから!

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しばらく歩くと背の高い灯台が見えてくる。当サイトでは川の灯台はこれまでに紹介してきたが、海の灯台は初めてになる。その最初の物件として恥じることのない、絵に描いたような背の高い灯台である。実際に各地の灯台を見てみると、ずんぐりむっくりした低い灯台の割合が高く、安いアニメの背景画に出てくるような灯台は少数派だ。

日御碕灯台は明治36年に造られた灯台で、灯塔の高さ43.65mは日本一。明治末は海運振興のために大型灯台が造られた時代なのだという。構造は、中心に銅管、その周囲にレンガの壁、さらに外側に石積みの壁を持つ3重構造。それぞれに固有振動数が異なる素材を用いた耐震構造なのだろう。

外観には石積みのテクスチャがはっきりと確認できる。そもそも組石造40mの建物って、灯台かどうかじゃなく、それ自体すごい。

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内部の一部では、レンガ壁と石壁のあいだのメンテ用?の通路が見えるようにしてある。構造がよくわかる。

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中心は銅管でその周囲には螺旋階段がついていて上まで登れる。入場料は150円と激安。

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階段は部分的にはかなり急。

灯台内はじゅうたん敷きで、靴を脱いで靴下で階段を登ることになる。

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内部は7階になっているが普通の建物でいえば10階ほとの高さ。

おりからの猛暑で汗だく。昨日の登山の影響で足にもキテいるのでふらふらしながら登っていく。

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途中には窓もあるが明り取りのもので、あえてここから景色を覗く必要はない。7階のバルコニーから思う存分眺められるので。

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灯室に到着。

数学的な美しさをもつ大型レンズが近くで観賞できる。灯台のレンズはその直径によって第1等から第6等まであり、このレンズは第1等。第1等のレンズを持った灯台を「第1等灯台」といい、日本には5箇所しかない。

光度は48万カンデラで、約39km先まで届く設計だという。

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バルコニーから外に出られる。

ステンレス製の細い手すりがあるだけで、約10階の高さのデッキに立つとかなりの迫力。お尻の穴がむずむずしてくる。

高所恐怖症の人は一歩も歩けないだろう。

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バルコニーに出れば風もあって涼しいかと思ったが、まったくそんなことはなかった。

早く降りて土産物屋でかき氷食べよう・・・。

(2005年09月02日訪問)