田浦庵

札所6番。岬の分教場の裏手にある小さな寺。

(香川県小豆島町田浦甲)

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体育の日の3連休。1年ぶりにまた小豆島へ来ていた。

今回は朝寝坊して昼前に徳島の自宅を出たので、小豆島で最初の目的地に着いたときにはもう16時ちかくになっていた。

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ここは田ノ浦半島の先端部分。

長崎の猪垣から見えていた半島だ。山がちな半島で、波が洗うような道路しかないため、その先端部分というと交通の便はよくない。

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それでも三都半島のような秘境感がないのは、この場所が小豆島でも屈指の観光スポットだからだろう。

この田浦集落には、『二十四の瞳』のモデルとされる「岬の分教場」と呼ばれる分校があるのだ。

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最初に訪れる寺、田浦庵はこの分校の集落の人家の中にある。

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港町の常で、車では入れないので分校の駐車場に車をとめさせてもらう。

参道はドブ板の狭い路地。ゆるやかな坂道を歩いて寺へ向かった。

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振り返ると家並みのすきまから、西日を反射した海が光ってみえる。

パノラマのような水平線ではなく、こうしたチラリと見える海の構図って、海なし県で過ごした少年期には憧れだったな。

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寺が見えてきた。

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狭い敷地に小さな本堂。

右側に庫裏のような、信徒休憩所のようなものが附属しているが基本的に無住であろう。まさに「庵」という名前にふさわしい風情。

札所の第6番ではあるが、納経は第3番の観音寺で受け付けている。

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境内に入ると右側に鐘堂、兼、地蔵堂がある。

これまでにあまり見た記憶がない組み合わせだ。

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鐘は半鐘ほどの大きさ。

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鐘堂の裏側に蘭塔のようなものがある。いろいろな石造仏が積み上げてある、小さな無縁仏ピラミッドと言ってもいいかもしれない。

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本堂の左側に鎮守社がある。

入口が別で鳥居もあることから、寺とは別個の神社と見なしてもいいかもしれない。

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境内は公園にもなっていて、ブランコがある。

神社の建物は、本殿内蔵型拝殿とでもいえばいいか。

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祭神は、左から沼名前神社、木ノ山神社、秋葉神社、金刀比羅宮、荒魂神社、明神社。

(2007年10月06日訪問)

福岡の祭り (アクロス福岡文化誌 4)

単行本 – 2010/3/1
アクロス福岡文化誌編纂委員会 (編集)

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