目指す観音堂は住宅街から少し登った山すその森の中にある。
これまで寺町巡りでは、帰りの距離を想定して車でこまめに移動するのが常だったが、今回はお堂に駐車場があるのかはっきりしなかったので徒歩で移動することにした。もし駐車場が見つからずに狭い町を車でウロチョロすればすぐに5分、10分といった時間が失われる。徒歩を選んだのは「たまには歩くのもいいものだ」というキモチではなく、あくまで時間の節約が目的である。
お堂へ取り付く旧参道に出た。
一面の竹林で風情はあるが、季節がらかクモの巣がすごくて閉口しながら登っていく。
お堂が見えてきた。
お堂は石垣を積んで造ったわずかな平地に建てられている。
本堂は休憩所を兼ねているが、戸は閉められていて中の写真は撮れなかった。どうも小さな観音様があるようだった。人間が胎内に入れる仏像はありそうにもない。
本堂の右側にはコンクリ造の東司がある。
無住なので納経は宝生院で受け付けている。言ってしまえばここにお参りしなくても御朱印は手に入るわけだが、それでもこうした山の中の小庵を巡ることにお遍路の意味があるのだろう。
観音堂の西側は墓苑になっていた。ここまで車で登れたな・・・。
墓地の中に無縁仏ピラミッドがあった。
大きめの基壇の上に建てられている。頂上は宝篋印塔。
蓮台があった。
これまで引導場の建物の中で見かけたもので、仏像か座棺を置くものではないかと考えている。
ということはこの場所を引導場と言ってもいいのかもしれない。
見慣れないものがあった。墓石の台石だけで造られた無縁仏ピラミッドか?
(2007年10月08日訪問)