また家浦集落の南の外れまで来た。ちょっと前に光明寺を見たすぐ近くなので、効率が悪い。土地勘のない所なので仕方がないのだが・・・。
家浦観音寺。豊島三十三観音霊場の第9番札所。
境内には公民館のような建物がある。
こちらが観音堂。籠り堂と一体化している。
観音像の案内板。
平安中期(11世紀ごろ)の作と推定されている。
建物で平安時代っていうろものすごい価値だけれど、仏像の平安時代ってけっこうあって、県重文くらいで普通。よほど造形が優れているとか、まったく損傷がない状態なら国重文といったところか。
反射でよく見えないけれど、すっとした立ち姿が確かに平安っぽくはある。
観音堂の右側には金比羅神社。
右側の灯籠はちょっと灯台っぽい作り。金比羅町にある高灯籠を模したものじゃないかな。
竿は袴腰のような富士山型で「人」の字のように下部が二股になっている。かんざし型とも言えるかもしれない。
そのさらに右側に末社。鳥居の貫と笠木が落ちて、柱だけになっている。
境内には巨大なクスノキが2本。その1本の根元に蘭塔が並んでいる。
格子戸がない猫ちぐら型。
左側の蘭塔は、窓が少し高い位置にあるのが特徴か。
右側の蘭塔は、内部に座像が安置されている。たぶんお墓だ。
左の蘭塔は窓のフチが二重に掘られているので、ここには本来は木製の格子戸が嵌まっていた可能性もある。
こちらの内部には千手観音像が納められていて、像の時代はちょっと下る気がする。外殻に「千手観音 施主小西屋源蔵」の印刻があるが、彫りが無計画な感じなので後補のものじゃないか。
(2008年10月11日訪問)