川股のY字火の見

天然の木の又を火の見に応用!

(香川県東かがわ市川股)

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前の投稿から時間は2年さかのぼって2003年の2月。

この日は、先週に引き続き鳴門方面で美味いものでも食べようかと出かけてきて北灘の片山水産で夕食。なぜかお土産に大量のナマコをもらったまま、香川県に入っていた。

そのとき、県道102号線で火の見櫓の写真を撮った。これが前の投稿の火の見櫓の2年前の姿。だが、2003年にはこの県道沿いにもっとすばらしい火の見櫓があったのだ。

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それがこの物件!!

きゃ~~、素晴らしすぎて失神しそう!

なんと木造で、天然の木の又を利用して半鐘を吊下げているのだ。こんな素晴らしい火の見がこの世に存在しているということ自体が、もはや罪深い!!

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木造の火の見で、わりとあるのが2本の木造電柱のあいだに横木や鉄筋を通してハシゴ型にしたもの。

まぁ、普通は木造ってだけでウレシイのだが、さらに興奮するのは、1本の柱に魚の骨みたいに横木を差したタイプだ。

それと木造でたまにあるのが、自然木のY字形状を利用したもの。

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この火の見は、魚の骨タイプであり、かつ自然木のY字形という、木造火の見の特殊要素を同時に供えた、驚異的な物件なのである。

たまりませんね、もう。

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夕食後だったのでもう時間が遅く、あたりは暗くなっていたのだが、無理やり写真を撮った。これはむちゃくちゃ増感しいるので見えているけれど、実際は夕方で、シルエットのようにしか写っていないのだ。

いまにして思えば、ホント、このとき無理に写真を撮っておいてよかった。2年後に再撮影しようと訪れたときにはもうなくなっていたからね。

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自然木の火の見の寿命ってどのくらいなのだろう。

防腐処理もしてないみたいだし、屋根もない掘っ建てなので、せいぜい20年くらいじゃないのかな。

だからこの火の見も、何十年もここに立っていたわけではなく、地域の歴史からみたら一瞬のできごとであって、たまたま私がその瞬間に出合ったというような奇跡なんじゃないかと思う。

自然木の木造火の見を見かけたら、どんなに撮影条件が悪くてもとにかくその時に撮っておくことが大切だ。

(2003年02月09日訪問)

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