続いて、ふらっと立ち寄ったのは、里山にある山寺、龍宝寺。時刻は17時近い。12月30日の夕方ともなれば、あまり遅くまでウロチョロするのはどうかとも思うので、きょうはここが最後の訪問地になるだろう。
寺の周囲は竹が繁茂している里山で、寺の規模は大きそう。
20~30台はとめられるかという広大な駐車場から石畳を進むと八脚門の仁王門がある。荘ケヤキ造りの立派な門だ。
とにかく石畳、石垣、伽藍などとてもよく整備されている。
金剛力士像。
すごく整地な木造だけれど、平成の仏教美術ってなんというかまともすぎるんだよね。あと100年くらいたったら味がでてくるのだろうか。
こちらは吽形。
仁王門を潜ると左側に水盤舎。
さらに石畳が続き、両側には五色の吹き流しが立ち並んでいる。
本堂が見えてきた。
本瓦葺き、宝形造。
広大な境内や石垣などの土木工事の規模からするとつつましい感じの本堂だ。
参道にあった案内板。
本堂の右前には鐘堂。
後生車があった。
本堂の右には護符売り場のような感じの建物と庫裏。
本堂の左側には鎮守社がある(写真撮り忘れ)。
建物は全体的に新しく、本堂も築20年くらいじゃなかろうか。
ん? 本堂の左側になにか小さなお堂がある。
歓喜天堂だった。
なぜ本堂の外に追いやられているのだろう?
これが開山の慶蓮上人が掘り当てたという「命替えの閼伽井」か。
このあたりは高台で水に不自由していため、慶蓮上人が27日の断食の修行を行ったところ、啓示があって掘り当てることができたという。深さは1.5mほどだが、いかなる旱魃でも涸れることがないという。
境内の右側に山道へ登る道がある。
奥の院があるようだ。
奥の院参道の入口にあった土蔵。
山道を少し登って行く。
長い石段が続き、
その先にまだ石段・・・。
宝形のお堂が見えた。
「見た」ってことでここまでで引き返そう。
ごめん! 次来るときがあったら必ず登るので。
寺の周囲には台風23号の被害の爪痕がまだ生々しく残っていた。
この風景にはひとつ淡路の特徴的な建物が写っている。奥に見える軽量鉄骨のスケスケの小屋。これは「吊り小屋」というタマネギの乾燥小屋だ。
初夏になると淡路の名産のタマネギがこの小屋にびっしりと吊下げられる。いつかタマネギ小屋巡りをしたいと思っていたが、どうもその機会はなさそうだ。
(2004年12月30日訪問)