千歳橋をあとにして、100mも走らないうちに河川敷に公園があることに気付いた。
小さな地味な公園だが、設置されている滑り台は興味深いものだ。
美しい曲線をもった滑り台。
その形は、急須を伏せたようでもある。
滑り台保存館#150の類型ではあるが、#150よりもさらに小型化したもののように見える。
滑り台保存館ではこのタイプの滑り台のメーカーを「不明」としているが、おそらく前田環境美術であろうと思う。
根拠は、当サイトでも紹介している「千里型」という滑り台をシンプルにした発想のものだからだ。
もうひとつの根拠として、1枚目の写真の片隅に写っているピンク色のボールのようなもの。
これは前田環境美術の代表的な滑り台である「タコの山」とよく同時に設置されるライドである。
登ってみると滑降部はとても狭い。とくにカーブしている部分など、実際に滑れるとは思えない狭さ。年少者を想定した遊具なのだろう。
人研ぎで作られた継ぎ目のない造形が交差する空間は、まるでクラインの壺のよう。
子どもの空間の把握能力の発達に役立ちそう。
この公園にあるもう一つの遊具。
サザエを逆さまにしたようなもの。
高さは1.3mほどしかない。
オブジェではなく遊具だと思う。
遊びかたは、サザエのトゲのような部分に足をかけてハシゴのように登るのだと思う。
頂上には子どもひとりが入れるくらいの窪みがある。
やはりかなりの年少者用の遊具であろう。
(2007年03月17日訪問)