喬木を見てから少し下った所の風景。
おおーっ! 土室じゃん!
この通気孔が目印。
通りかかったときたまたまお母さんがいたのでお願いして中を見せてもらうことになった。
土室は2室。掃き立てから3齢までを飼育した。
自前の土室での飼育は40年くらい前にやめた。大道に稚蚕共同飼育所ができ、そこを利用するようになったからだ。
3齢までを土室で飼育し、4齢以降は主屋の2階で飼育した。
主屋は総二階の出桁造りだが、桁方向に軽量鉄骨でバルコニーを延長してある。写真奥のほうでバルコニーに切れ込みがある場所はリフトである。
こういう農家では1階でも飼育していたのだと思っていたが、年に複数回飼育するようになり、半年間1階の畳を上げていたら生活がままならなかったのだろう。リフトが登場して2階に重い桑を運び上げやすくなったのも、2階だけで飼育できるようになった要因だったかもしれない。
状態はよく残っている。
現在は中は物置になっている。
注目すべきところは、ドアが低い位置にあること。
よくある土室は敷居が20cmくらい高くなっていて、そこに土管の通気孔と炭を出し入れする扉があったりするのだが、この土室にはその構造がない。
そのかわり、斜面を利用して低い場所に炭をいれる炉がある。
めずらしい造りだ。
土室の床からは60cmくらいの高低差がある。
コンクリートの枡は養蚕の設備ではなく、コンニャク芋の消毒用だという。
作業室と土室の床レベルの違いは横から見るとわかりやすい。また土室は作業室からは外に突き出すようになっていて、天井からの排気はそのまま室外に放出される造りだった。
突然の訪問にもかかわらず、丁寧に見せていただきありがとうございました。
(2010年10月22日訪問)
