縁日目当てで上里町まで来てアテが外れたので、児玉の長泉寺に来てみた。
長泉寺の境内は巨大な藤園になっていて、
寺への道を進むと途中に茶屋のしもた屋がある。
かつて、大勢の観光客がこの道を歩いたのだろう。
行ってみると、藤の開花にはまだ早かったが、ぼちぼち観光客が来ている。
駐車場は寺に50台分くらいとめられる。最盛期に行った弟の話では、混雑しているものの回転が早いのであまり待たずに駐車できるということだった。
駐車場の付近には露店も一部開店していて、こちらは自作のヒョウタン細工を売る店。
七福神、招き猫などの縁起物のほか、NHK大河ドラマなどをモチーフにしたユニークな作品が売られている。
お寺へ入ろう。
総門は八脚門。
その左側には券売所がある。大人600円だが、入場料を取るのは藤の季節だけで、それ以外の季節は入場無料だ。
北関東にはかつて地域ごとに○○農園、といった有料の藤園があり、入場料をとって藤を見せていた。私が生まれ育った前橋市にも須賀農園という藤園があって、たしか200円くらいの入場料をとっていた。有名な足利フラワーパークもそうした藤園が市に移管されたものだ。
総門をくぐるとちらほら藤の花が開いていた。
少しだけど藤の花と香りを楽しめたのでよしとしよう。
藤園の内部は遊歩道が造られている。
その中にあった道元修行像。
境内右手には鐘堂。
少し進むと楼門がある。
新しい楼門で、年代は戦前か大正くらいではないか。
金剛力士像も現代的。
楼門を過ぎると放生池があり、参道は中央の橋を渡っていく。
池の上も藤棚になっている。このあたりが骨波田の藤の中枢エリアになる。
この楼門は登ることができる。
多くの寺で、本来登れる楼門を安全のため登楼禁止にしているので、こうして積極的に登らせてくれるのはうれしい。
2階のバルコニーの欄干は150cmほどもあり、現代の建築基準でも安全な高さ。
楼門の2階には地蔵菩薩が祀られていた。
一般的に楼門には釈迦如来や十六羅漢が祀られることが多い。
楼門から総門方向を望む。
楼門の左側。
広大な藤園だということがわかる。
本堂。
いつも本堂の軒を見上げるようなアングルの写真ばかりだが、こんなふうに大屋根を真横に見ると、日本建築の屋根の美しさがよくわかる。
本堂の右側には庫裏。
切妻2階の庫裏らし庫裏だ。
本堂の前には不老観音。
長命とぼけ封事の御利益があるという。
本堂は、戸板の内側に土間と階段がある禅宗スタイル。
本堂の内陣の様子。
本堂内掲示されていた旧伽藍図。
かつては回廊があったようだ。
(2022年04月23日訪問)