大宮盆栽美術館

盆栽の見かたが分かりやすく学べる。

(埼玉県さいたま市北区土呂町)

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きょうの一番のお目当て、さいたま市大宮盆栽美術館へやってきた。

わたし自身は昔から盆栽が好きだったというわけではない。でも、たまには「良いもの」を見てみたいというのが動機だ。

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施設は大宮公園北側の、さいたま市の高級住宅街の中にあるが、施設内に広い駐車場があり、2時間まで無料なので、通常の土日くらいであれば駐車に困ることはないだろう。

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建物は非常にきれい。

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ホールには地域の小学生が作ったという盆栽が展示されていた。

館内にはたくさんの実物の盆栽が展示されているが、撮影禁止の場所と撮影OKの場所がはっきりと分かれている。撮影禁止になっているのは、主に図録に掲載されている盆栽で、全体の点数からいえば1/4くらいか。

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「美術館」という名前だが「美術品」が展示されているわけではない。美術というとどうしても美術史や文法の理解が必須でわかりにくい面が強い。茶器の美術館で「これが利休が作った茶さじです」みたいに言われても何がなんだか分からなかったりもする。

ところが盆栽は「誰が作ったか」とか「どんなブームがあるか」みたいな知識がなくても目の前にあるものだけで観賞できる。

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でも多少の知識はあったほうがより楽しめるので、そのための知識もわかりやすく説明されている。

これを一通り読んでから見学すれば、初めて盆栽を見る人でも楽しめるようになっていた。

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室内の名品を一通り見学したあと、屋外の展示場へ出る。ここはすべてが撮影OK。

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これは真柏(しんぱく)の盆栽。盆栽としては松と並んできわめてオーソドックスな樹種。

当サイトでは盆栽じゃない、お寺の庭の真柏の樹をいくつか紹介しているが、その風景がそのまま鉢植えになっているようだ。

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真柏は幹が枯れて白くなることがある。

これを「舎利(しゃり)」と呼び、盆栽を観賞するときのポイントのひとつだ。

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枝先が枯れたものを「(じん)」と呼ぶ。

ちなみにこの真柏の樹齢は350年!

江戸初期に作られ、今日まで世話が続けられてきた盆栽なのだ。

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こちらはモミジ。樹齢150年。

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盆栽の見どころのひとつは根の広がりだ。八方に根が広がっているものがいいとされる。

モミジの場合は面状に広がり、これを「盤根」という。

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これは黒松。

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ひとつの鉢にたくさんの植えてあり、じっと見ているとまるで森の中にいるような錯覚さえ覚えてくる。

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盆栽をまじまじと見るのはこれが初めてだけど、どれにも味わいがあって見ていて飽きない。

それなりの名品が集めてあるから、これまで一度も盆栽をじっくり見たことがないという人でもきっと楽しめると思う。オススメの施設だ。

このあと、盆栽村と呼ばれる地域を散策しようと思ったら、盆栽祭りの準備で業者さんのトラックなどが右往左往していて散策できる状況ではなかった。実は明日からイベントが始まるのだった。

きょうは雨もぱらついてきて天気も悪いので、せっかくだから、盆栽祭りの日に出直そう。

(2022年05月02日訪問)

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