東祖谷山村に観光モノレールが出来たというので行ってみた。2010年8月のことである。
この場所にはいやしの温泉郷という宿泊施設兼、日帰り温泉施設があり、入浴目的で来たことがあった。西祖谷山村には日帰り入浴できる場所が何ヶ所もあるが、東祖谷山で予約なく入れるお風呂はたぶんここだけ。
そこに新たにモノレールのアトラクション施設ができたのだ。
施設は「奥祖谷観光周遊モノレール」という名称だが、これはモノレールというより乗用のモノラックといったほうがいいかもしれない。
車輌は2人乗りで自動運転で森の中をひと回りする。
モノラックとは急傾斜の農地や工事現場などで簡単に設営できる小型のモノレールだ。
ラックレールと車輪がギアで噛みあうためものすごい急傾斜も昇り降りできる。林業が盛んな祖谷地方にはこうした設備を扱うノウハウを持った人がたくさんいるのだろう。
これは複線部分のレールの様子。
途中から単線になり森の中をゆっくり進んでいく。
ここは人工林の杉林。
杉林の下草によく見られるミツマタ。和紙の原料になる植物だ。
徳島県の県西の山間地では紙幣の原料にするためのミツマタが作物として生産されている地域がある。
いくつかの植物には看板が付けられているが、もう少したくさん看板を付けてもらってもよかったと思う。
ルートの大半は広葉樹林。自然林なのか二次林なのかはわからない。
気持ちのよい森だ。
乗車時間は1時間。
その間ひたすら森の中を走るだけだがお手軽に森林浴できるすばらしいアトラクションだと思った。
東祖谷山という徳島県民にとっても不便な場所だから利用者も少ないけれど、高尾山とか箱根あたりにあったら相当客が来るんではないか。
(2010年08月02日訪問)