4月8日、潅仏会である。近所で花まつりでも見ようと何ヶ所か回ったあと、時間があまったので阿南の津乃峰山に来てみた。
津乃峰山に登るには有料道路があり、そのことについては以前に書いた。きょうは別の視点で津峯山を紹介しよう。
津乃峰山頂でまず目を引くのがこれ!
山頂部分に見える色とりどりのゴンドラだ。
山頂には神社があり、駐車場からは標高差約60mの石段を登らなければならない。その登りを軽減するための観光リフトである。
リフトのすぐ横には神社の参道の石段がある。
この石段を歩いて登るか、リフトで登るかは自由。
ただ、きょうは日曜日というのにどういうわけかリフトが営業していなかったので歩いて登ることになるのだか。
でもせっかくだから参詣リフトもよく見ておこう。
料金は上り350円、下り200円。往復切符は割引があり500だ。
まあ正直、それほどの標高差ではないし、歩いて登っても大したことはないのだが、こうやってこまめにお金を取られるっていうのが「昭和の観光」って感じでゾクゾクする! いつもお金かからない場所ばかり行ってるからたまには観光地でお金取られたい!
リフトのホームへは上りと下りの階段が分けられている。
休業中をいいことに運転席の中も覗かせてもらった。
けっこうシンプル。
支索を動かす巨大なプーリー。
動力は山麓駅の地下にある。
索道用語では。このように動力がある側で支索を支える柱を「
リフトは右側通行。
リフトには設置場所の方向によって左側通行もあって、右利きの人には、右手で柱をつかむ左側通行のほうが乗りやすいし降りやすいと思う。
お年寄りなどで参道の石段を登れない人にとっては、動いている椅子に乗ったり降りたりすること自体が困難なので、観光リフトって基本的にはある程度は足腰がしっかりしている人しか利用できなそう。
これまで山仕事の索道をいくつか紹介してきたが、そのほとんどは搬器には車輪がついていて支索の上を走行し、搬器は曳索という別のケーブルで牽引するという構造だった。それを複線式索道と呼ぶ。
リフトは搬器が支索に固定されていて、支索自体が循環する。そのため曳索は必要なく架線は1本しかない。こうした索道を単線式索道と呼ぶ。
こうしたスキー場のリフトのようなものは基本的にすべて単線式索道ではないかと思う。多くは支索に固定されていて常時移動しているところに人が飛び乗る、飛び降りることで利用するが、2~3人乗り高速リフトでは一時的に搬器が支索から取れて、乗降するときだけ減速するタイプもある。
このリフトは固定式だ。
椅子はバケットシート、屋根も付いている。
色とりどりの搬器はどこか遊園地の乗物を思わせる。
きょうはリフトが運転しなかったので、徒歩で登り、山頂駅まで来た。
山頂駅。
動力がない側に柱を索道用語では「
先柱側のプーリーは軸が動くように作られていて、支索が緩まないように引っ張っている。
きょうは休業していて残念だったが、かえって施設をじっくり観察できたので逆に幸運だったといえるかもしれない。
(2007年04月08日訪問)