鎌形八幡神社

本殿の背後に奇妙な裏扉が並ぶ。

(埼玉県嵐山町鎌形)

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正月2日。初詣で嵐山町の鎌形八幡神社に来てみた。

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このあたりは木曽義仲の生誕地で、この神社も義仲の氏神として信仰を集めているという。

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境内は杉林になっていて歴史を感じさせる。

正月ということもあり、数人の参拝客がいた。

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鳥居をくぐると右側に社務所。

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参道を進と割拝殿がある。

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この神社は昨年のNHK大河ドラマ「晴天を衝け」の序盤で、主人公の渋沢栄一が妻になる千代にプロポーズする場面のロケ地として使われた。

確かこの割拝殿も役者さんが座って話すような場面に使われていたような気がする。

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境内は都幾川に面してるが、途中から段丘崖になっていて、本殿はその崖上にある。

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参道左側にある末社。

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参道右側には水盤舎がある。

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水盤には湧き水が注がれていて、木曽義仲の産湯に使ったという伝説がある。

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湧き水は豊かで、背後には弁天池がある。

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石段を登って拝殿へ。

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拝殿は入母屋の妻入りで、向拝には透かし彫りの詰め組み。

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わずかな隙間から内部を覗くと、絵天井が見えた。

本殿はたぶん一間社流造りで、拝殿の中に完全に収納されている。

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つまり、拝殿=本殿の覆屋、という構成。

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奇妙なのは拝殿の背後にある小さな地窓みたいな裏扉。

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まぁ、たぶん神様の出入口なんだろうけど、やけにたくさんあるな。

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拝殿の右側には繭額がある。

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明治29年の春蚕だ。

少し前に紹介した土屋神社の繭額は明治24年産でくびれのある古風な品種だったが、こちらは現代の養蚕で用いられているような俵型の品種だ。明治20年代に品種の転換があったのか。

外壁に設置されているわりには保存状態がよい。

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拝殿の左側には末社が2柱ある。

右は八坂神社、左は瀬戸神社。

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本殿の背後には、白和瀬神社、天満宮、山の神の3柱。

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拝殿の右側には札納め所がある。

(2022年01月02日訪問)