玉作新田の集落の中心に広場があり辻堂があった。
村の信仰的な行事が行なわれた場所なのだろう。
この広場は「洗濯場公園」という名前。
公園の道を挟んで西側の空き地に、かつて共同洗濯場があったのが名前の由来。
ここに井戸があり、もともと地域の洗濯場だったところに、村長が建屋を建ててくれたという。その洗濯場には電気洗濯機が3台も設置された。その当時、洗濯機はまだ珍しく、字中の30~40戸がこの洗濯場の洗濯機を利用したという。
井戸の痕跡を探したがわからなかった。
壊れた流し台が転がっていたが、これが共同洗濯場の名残なのか。
洗濯場公園は公園といっても柵もなく、遊具は滑り台とベンチがあるだけ。
滑り台は太鼓雲梯と一体化している。こうした滑り台は太鼓雲梯を登らないと滑れないものもあるが、この滑り台はちゃんと背後に階段がついている。
しかも太鼓雲梯を登ることも想定していて、最後のところに手すりとアーチがある。
太鼓雲梯は正円のアーチ。その上に取り付けられた手すりも正円で造形されていて幾何学的な美しさがある。
辻堂はこの場所になければ農具小屋かと思うような質素なもの。
中を見ると地蔵菩薩が祀られていた。
ノボリも新しく奉納されていて、信仰が守られているのがわかる。
左隅には行灯が並んでいるが、「氏子中」と書かれているだけで絵などはなかった。
地蔵尊は幾重にも布がかぶせられているが、どうやら木製の座像のようだ。
お供えはダンゴと生米。
辻堂の横には石仏がある。
舟形光背の2体は如意輪観音、右側の上部が欠けているのは地蔵菩薩だ。地蔵菩薩の下のあたりをよく見ると、跪いた人が彫られている。これは閻魔大王によって地獄行き判定されつつある罪人を地蔵菩薩が救済に来ている場面では?
地元の人たちに聞いてみたが、この意味は誰もしらないという。300年くらい昔の石仏だという。
欠けた石塔の上面になぜか杯状穴が彫られている。
これはもと如意輪観音の基壇かな。
(2022年10月29日訪問)
