瑞応寺

朱塗り楼門には異国情緒ただよう。門の左右はお砂踏み。

(岐阜県笠松町奈良町)

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この日最初に訪れた寺は、美濃新四国八十八ヶ所の第三十一番札所の瑞応禅寺。通称赤門寺という。

山門の左右には回廊のような建造物が延びており、その内部に無数の石仏が納められている。これは四国八十八番の写し霊場であり、手前の石柱によれば、お砂踏み霊場になっているらしい。

基壇の丸石積みの柔らかさと、垂直に伸びる格子、水平に並ぶ桟瓦がリズミカルな変化を生み出している。

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山門は鐘楼門(しょうろうもん)である。見てわかる通り、1間1戸の楼門の2階が鐘楼を兼ねているという合理的な建築物だ。2種類の別々であるべき建物を融合して土地と建築費を節約しているという点がちょっと貧乏臭いので、楼門としての格式は低いといえる。

2階部分に雲肘木(くもひじき)の大きくなったような白い雲形の意匠があり、朱塗りの柱と相まって異国情緒を醸し出している。

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本堂。境内には他に庫裏、大師堂、観音堂、水盤舎。

住職が庭の手入れをしていた。(あと、境内にはむちゃくちゃ人懐っこい犬が飼われている。)

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観音堂。内部には写し霊場の三十三番までが納められている。山門の左右の堂と合わせて、八十八番ということになるのだろう。

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境内で見かけた庚申。いわゆる“見猿・聞か猿・言わ猿"である。

通常は青面金剛像の基壇部分に浮き彫りされていたりするのだが、三猿が単独で立体化されているのはめずらしい。

(2000年04月30日訪問)

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