大満寺。伊達家廟所から広瀬川に沿って1kmほど南下したところにあった寺。
積極的に立ち寄ろうという気は無かったのだが、近くまで来てみて割と堂宇が多そうなので急きょ立ち寄ることにした。
この寺はもともと青葉山(青葉城の場所)にあったものが築城の際に経ケ峰に移り、さらに廟所建設のために現在の位置に移されたのだという。堂宇は多いほうだが、経ケ峰時代の建築物は山上の虚空蔵堂だけのようだ。
上図のごとく、伽藍は山のふもとと山上の2ヶ所に別れている。山上の虚空蔵堂の裏側は崖になっていて広瀬川が流れている。
坐禅堂(手前)と本堂(奥)。
本堂。
CADで描いた設計図どおりに寸分の狂いなく建てましたというような、あるいは3Dソフトで作った完成予想図のCGから抜け出てきたような、そんなよそよそしさを感じさせる建築だ。この建物が風雪によって風景になじむには50年くらいの時間が必要となるのではないか。
でも立派は立派。ずいぶんお金もかかったのだろう。
本堂の横には採光の大きな建物。境内図には特に説明はなかったが、勝手に客殿と命名。
奥のほうには玄関(唐破風)と庫裏(二階建ての部分)が見える。
庫裏の右側から山上伽藍へと登ることができる。
入り口には棟門がある。
石段を登ったところには水盤舎と地蔵堂。
虚空蔵堂。ぱっと見でも江戸初期くらいまでは遡りそうだと感じさせる年期の入った建物。
虚空蔵堂の前にあった狛犬(?)。
ディズニーの漫画映画に出てくる陽気な動物か?と思わせるようなおかしな造形。
やっぱり仙台も東北なんだなあ。
十二支守り本尊の八角堂。
メリーゴーランドのような雰囲気の建物だ。もちろん回転はしないが。
山上伽藍の西側には鐘堂と千躰堂(地蔵堂?)。
この千躰仏が「仙台」の語源になったのだという。
千躰堂の辺りからは仙台駅方面(写真)や青葉区の山々を見渡すことができる。
杜の都というイメージを感じさせる数少ないロケーションだ。私の見た仙台のなかでは一番気持ちのよいスポットであった。
(2001年09月23日訪問)