仙台駅東口の榴岡地区にも多くの寺が密集している。だが、このエリアは道路も街区も広く、先程まで見た寺町とはまったく様相を異にしている。地方都市の駅の栄えていない側の口にありがちな、都市計画に基づいて徹底的に地ならしされたような町並みなのである。
地図を見ただけであまり興味も湧かない地域だったが、一応車窓からあらかたの寺をチェックすることにした。もしかしたら血気盛んな寺が地下霊場などを作っていないとも限らないからだ。
だが現実には想像通りの面白みのない地域だった。そのなかで一番大きそうな寺に立ち寄ってみた。日蓮宗の東北本山、孝勝寺である。
参道には塔頭が二寺あり、参道の半ばに三間一戸の薬医門がある。
参道は駐車場になっている。今日は本堂で何かの講演が行われているようで、車がいっぱいになっていた。仕方なく山門の中まで車を入れ、奥の方に駐車した。
本堂は正面七間の巨大なRC造の建築。
本堂では東北大の先生による「日本の仏像」という講演が行われていた。その他にもクラシックコンサートなども行っているようで、地域の文化に貢献しようとしているようだ。
本堂の左側には釈迦堂。そしてそのさらに左側で工事の幕がかかっているところでは五重の塔を建立中だった。すでに一層の部分が姿を見せつつあった。
本堂の左裏手には光明稲荷という鎮守社があった。
重層の鐘楼。袴腰の部分が石造でかなり背の高い鐘楼だ。
境内には他に水盤舎。
(2001年09月23日訪問)