白山神社、別名貝がら公園。
神社の境内が公園になっているというよりも、公園に神社が併設されていると考えるのが適切だろう。
入口の付近には駐車できそうなスペースは無い。
貝がら公園は山の尾根にあるので、けっこう登らなくてはならない。もちろん車道はないから徒歩である。
太平洋の水平線が見渡せる景色のよい境内である。
白山神社が見えてくると、参道には貝がらが埋め込まれた石門や石灯籠が続く。
この旅の初日で蒲郡ファンタジー館を訪れているので、ある程度目が慣れてはいたが、ファンタジー館とはまた違った深い味わいがある装飾だ。興奮のあまり山を登ってきた疲れも忘れる。
白山神社の拝殿。右側には社務所、浩宮親王誕生記念祠、龍神堂などの堂がある。
この神社と貝がら公園は親子2代に渡って作り続けられているもので、社務所には2代目の宮司が常駐しているようだった。
正直なところ、いまひとつウエルカムなオーラが感じられなかったので、宮司と顔を合わせる前にさっさと参拝して立ち去ることにした。
龍神堂の前には焼き物の龍が並んでいる。
五色観音。
この観音像、極楽寺で稲荷社の横に祭られていた像と同じもののようだ。なにか関係があるのだろうか。
白山貝塚と書かれた碑。
これらの貝がらは基本的にはすべて人間が食べたものなのだろうから、ある意味で現代の貝塚と言っていいのかも知れない。
公園のベンチやテーブルまでが貝がらで飾り立ててある。座ったらお尻が痛そうだ。
使われている貝は、アワビ、トコブシ、ウチムラサキ、ヒオウガイといったところであろうか。
公園のメインの遊具は「白山丸」という巨大な和船の形をした展望台。
船橋に登ることができる。この部分などはセルフビルド系コンクリオブジェの域を超えており、ちゃんと工務店に発注し作ったものとしか思えない。
もちろん貝がらを貼り付けたのは公園を造った親子なのだろうが。
「若人よ 明治に続け ど根性」という意味不明な川柳が書かれた大砲。
砲身にとまっている鳥がさらに意味不明。
貝がら公園は、単に貝がらを大量に使った公園というだけでなく、意味不明なスローガンがちりばめられたオリジナルコンクリオブジェの楽園というのが、正当な評価であろう。
白山丸の船橋からは豊浜の港を一望することができた。
(2001年11月25日訪問)