郊外から、岡崎市街地へと戻りつつある。
交差点に不思議なものが見えた。屋根の上に窓付きの望楼のようなものを載せた倉庫のような建物だ。
そこは阿弥陀寺という寺だった。
T字路の突き当たりにあり、茶壁の建物のすきまに一間一戸のスケロウ(当サイトの用語で、一階二階に一切耐力壁のない楼門)があった。もっとも応力壁もなにも、鉄骨の剛構造なので「壁? あんなのカザリです」とでも言いたげな潔い楼門だ。
望楼のようなものを載せた建物はどうやら幼稚園のようだ。望楼部分に登れるのかどうかは、カーテンが締まっていたのでまったくわからなかった。
想像するに、切妻の建物の大棟の上に載っているので、望楼の中には大棟が貫通していると思われ、人が入る部屋のような構造は無いのではないかと思う。
境内は狭く、あまりに何もない印象だった。
伽藍は本堂、水盤舎、庫裏。
(2002年02月11日訪問)