徳寿寺。住宅街の谷の奥まったところにある寺。背後は山になっている。
町並み散策の最後の目的地だ。足の疲労もかなりきつく、足を引きずるようにしながら寺へと向かう。わずか数百mの距離なのだが、山門がずいぶん遠く感じられる。
山門は薬医門。
山門を入ると六地蔵堂(写真奥)、地蔵堂(中央)。
地蔵堂の横には馬頭観音。
境内の突き当たりは二階建ての庫裏。
本堂は庫裏の横の斜面を利用して建てられている。なんだか窮屈そうだ。
これで宮島市街地の寺はだいたい見たことになるだろう。次回来るときは、大聖寺に専念すればよいという寸法だ。
それにしても最後の町並み散策は意外にしんどかった。もう1歩1歩が足を踏み出すのがきつくて、知らない人が見たら、ゾンビが歩いているのかという風情だったろう。
フェリーで宮島口港にもどったときはもうすっかり日が暮れていた。
8月も終わりというのに、台風の影響で広島市内は最高気温が36度を記録していた。フェリー乗り場の観光客相手の食堂でかき氷とお好み焼きを食べるが、冷たいものはいくらでも入りそうだ。
お好み焼きを食べながら、これからどうするかを考えた。今回の旅は2日目に足にきて、その後も悪いペースになってしまった。このまま旅を続けてもぐだぐだになるだけだろう。
岩国方面にはまた近いうちに来ることを誓って、帰路につくことにした。
帰路は主に国道185号線を通って海岸沿いに福山を目指すことにした。かなりの部分が初めて通る道だ。途中、呉市の広駅付近でスーパー銭湯に立ち寄り少しだけ回復。
三原を過ぎ、尾道を過ぎたあたりで、勝手知ったる風景に一安心。尾道で一安心するというのは、関東に住んでいたころでは考えられないことで、しみじみ関西に移住したことを実感したのだった。
(2002年08月29日訪問)