農家や畑の様子を見るために街道から外れて、集落の中の道を通っていたら、畑の中にぽつんと飼育所が見えた。
桟瓦葺き、真壁の古そうな飼育所だ。
ほぼ東西に建っていて、西側に挫桑室、東側が配蚕口になっている。
写真は西側で、青い屋根の部分は後付けされた資材置き場のようだった。挫桑場は母屋の中で、地下室もあるように見えた。
挫桑場側の反対側。宿直室がある側だが、外からみた感じでは宿直室は狭そうだ。もしかしたら四畳半かも知れない。
配蚕口、つまり東面を見たところ。
配蚕口側にも小さな資材倉庫のような場所があり、そこは戸がなくて中に入れる。
奥に養蚕火鉢が見える。手前に見える壷のようなものは、消毒薬を入れたものだろうか?
養蚕火鉢には灰が入っていなかったので、底を外してみた。
養蚕火鉢の底にはこのように小さな素焼きの皿のようなものがはまっていて簡単に外せる。こうなっている理由は、熱膨張で火鉢が割れるのを防ぐためだという。
竹ノ内の農家にあったコンニャク倉。
コンニャクは「コンニャク芋」という芋を収穫する作物だが、1つの芋が収穫できるまでに3年かかる。これは秋から春のあいだ芋を掘り出して保管しておく倉だという。
(2010年05月04日訪問)