下仁田町青倉。実はここは2002年に訪問して、水車小屋や簡易水道を紹介したことがある字だ。そしてこの青倉の沢の奥地こそは、このサイトで初めて稚蚕共同飼育所を捜索し、苦杯を舐めた場所でもあるのだ。
私は一度訪れた場所を再訪するのを嫌う。限られた時間はなるべく初めての場所を訪れることに使いたいし、ひとつの土地を訪れたら悔いが残らないように見尽くすそうと思っているからだ。
観光地でもない集落を6年しか時間を置かずに再訪したというのも悔しいし、当時まだ稚蚕共同飼育所のフォーマットがよく理解できていなかったとはいえ道に面した大きな飼育所に気付かなかった自分が情けない。
飼育所は道路から直接貯桑場に桑を搬入できる構造で、消防団の倉庫になっている。
入口の戸の下の方のガラスが割れていて、隙間にカメラを押し当てて中を撮影してみた。
右側は宿直室。奥は挫桑室。左側はおそらく更衣室や食堂などになっていたのではないかと思う。
南側には更衣室や食堂だったと思われる部屋が突き出ている。
裏側(西側)は狭いが、配蚕口は西側にある。
北側に回ってみた。
高窓がなく高い位置にベンチレータがついている。これは大部屋方式の特徴である。
(2008年06月28日訪問)