上信越道富岡ICへの取り付け道路で、富岡市街方面に向かうとき、大きな交差点の辻に鎮守の杜があるのに気が付く。
高瀬神社だ。
この交差点は、取り付け道路の新設で大きく形状が変わっている。もともとは南の大塩湖方面から来る道が神社をかすめるように直進していたので、むかしとはずいぶんと雰囲気が変わってしまっているだろう。
境内に入ってみよう。
鳥居は明神鳥居。
鳥居をくぐってすぐ左側には水盤舎があるが、水盤の形状が特徴的だ。香炉みたいな形をしている。
もしかしたら、お寺の香炉を再利用したものかもしれない。
拝殿と本殿。
拝殿はなんというか、ミニマムな神社建築という感じ。切妻平入り型拝殿としか言いようがない物件だ。
本殿は流造。
江戸末期くらいのものだろう。
妻飾りは二重虹梁蟇股。細かい彫り物がついている。蟇股の下部では、獅子舞のお獅子みたいなデザインの鬼が、虹梁に噛み付いたような飾りがある。
本殿の裏手は雑木林。よく神社の裏手に末社などが並んでいたりするが、この神社にはなにもなくただの雑木林だ。
樹種は、本殿の裏側はスギ、東側の通り沿いはケヤキとイチョウである。ケヤキはなかなかの巨木。
神社を裏側からみたところ。
神社の裏側にも三差路があり、右へ行く道を進むと、さきほど紹介した高瀬の集乳所へ至る。
社務所、兼、集会所。この日は内部で体操みたいなことをしていた。
なお、高瀬神社では7月24日に大祓の神事があり、その中で「凶事流し」という行事があるという。大祓で祓った災厄を近くの鏑川に流すという。
(2013年05月27日訪問)