
広瀬川の北側にある神社。
参道は広瀬川に面したところから続いている。かつてこのあたりには河岸があったという。
私が古い映画館などに興味を持ってから、父に前橋の古い芝居小屋や映画館がどこにあったのか尋ねたときに、この愛宕神社の境内にあった「柳座」を知った。父の話では、どうやら戦前まであったようだ。

愛宕神社の周辺は以前は小柳町という地名で(現在は住吉町)、「柳座」はそこから名付けられたのだろう。
その名残でもないかと思って、神社に参詣してみた。
鳥居は御影石の神明鳥居。

水盤舎はムクリ屋根の瀟洒な造り。

社殿は少し高くなった段上に建てられていた。愛宕神社はこのように高いところに建てられることが多い。それ以外にも、前橋市街地の神社は小さな塚上にあることが多い気がする。
大祓の茅の輪くぐりが、ついさっきまで行われていたようだ。きょうは6月30日なのである。

後片づけの最中で拝殿の中が見えた。
奥の祭壇がある戸を開けると、本殿へつながっているのだろう。

本殿は切妻平入りの建物。
千木堅魚木のない神明造とでもいえばいいか。

神社の境内の西側は公園になっていた。
ここに芝居小屋があったのだろうか。

コンクリでできたジャングルジム状の遊具があった。似たようなものは、かつて前橋八幡宮にもあった。
(2015年06月30日訪問)