浄土宗、大信寺。
これまで見てきた寺町の寺は、参道→石段→山門→本堂が直線的に構成されていた。
だがこの大信寺は、石段が途中で折れ曲がっている。
このように門から奥が見通せないようになった建物は、武家的なものだと私は勝手に考えている。つまり館や城などでの防御を前提にした設計ということだ。
もともとは戦乱の世の発想だが、平和な世になった後でも自らの身分を誇示するものとして、あえてこうした折れ曲がった動線が作られたのではないだろうか。
山門は袖塀付きの薬医門。
門扉付き。
山門を入った左側には観音堂があるのだが、山門を入った向きと180度逆向きに堂が建てられている。
本堂。
やはり山門の動線からは90度折れ曲がっている。
本堂と庫裏の間の奥まったところに玄関が見えた。
その奥は書院になっているようだ。
庫裏。
民家風の作り。
庫裏の前には通用門の棟門がある。
庫裏の前にあった鐘楼。
境内にはモミジが多く、紅葉の季節に映えそうな寺だ。
本堂と観音堂は渡り廊下でつながっていて、太鼓橋がある。
この奥が墓地になっている。
墓地は裏山の斜面にあるのだが、その一角に放生池があった。
池の中には弁天堂。墓地へ行くのに橋を渡っていくようになっている。
(2003年04月29日訪問)