台山の二連ステンレス台

タラップがひとつしかない二連装台。

(徳島県上板町神宅台山)

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徳島県の吉野川中~下流域はかつて藍の生産が盛んだった地域だ。いまは見る影もないが、わずかに藍が生産されている。上板町は藍の生産が現在でも最も残っている町だという。

その上板町に藍染めの体験施設「技の館」がある。(もっとも、産業としての藍のことをより深く学習するには藍住町の「藍の館」のほうがいいだろうと思われる。)

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「技の館」から北側の山の尾根を見上げると城のような形をした展望台がある。

この山には戦国時代に城があったといわれていて、それにちなんで建てられたものなのだろう。

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山の頂上までは車で上がることができる。

展望台のとなりには老人憩いの家「ぎおん荘」という建物があるが、廃虚化していた。

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老人が集う場所として、なぜこんな不便な山中に作ったのか、理解に苦しむ。

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山上はぎおん荘と公園になっているのだが、全体的にバッドなオーラが満ちている。

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公園の駐車場。

なんというか、「ここ日本?」って思ってしまうようなすさんだ風景。

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展望台はかろうじて廃虚化を免れている。

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螺旋階段で上ることができるが、若干錆びているので足早に登った。

私はこのような片持ち梁があまり好きではなく、なんか尻の穴がむずむずしてしまい長時間バルコニーに立つことができなかった。

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その東斜面が児童公園になっている。

そこに二連装のアーチデッキ台があった。

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これまでステンレスの二連装台は、池田町の教会広場小松島団地で見てきたが、いずれも開放デッキタイプ。

アーチデッキ台は始めての登場となる。

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タラップはひとつしかない。

と、いうことはアーチの数は全部で3!

「トリプルアーチデッキ台」と呼ぼうか。

背後からよく見ると、滑降部の下面の構造が異なっている。

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滑降部下端の手すりの処理も、手前側は丸めてあり、奥側は直角になっているという違いがある。

このパターンで思い出されるのが、春日野団地の富士型台だ。春日野の台では滑降部下端が丸めてあるのはFRP樹脂版、直角なのはステンレス台で、それぞれ滑りの違いが楽しめるようになっていた。

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この台もかつては左右で違う素材だったのが、改修によってステンレスになったのではないだろうか。

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園内にはほかにクローバー型ラダークライム、登り棒、シーソー、ブランコの骨があった。

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この公園は祇園神社の境内になっていて、おそらくこの平坦部は山城のなわばりの一部だったのではないかと思われる。

(2004年02月01日訪問)