山城公園の二連公団滑り

公団型滑り台が横並びにある。

(徳島県徳島市沖浜東3丁目)

写真

沖浜(おきのはま)の山城公園。

徳島に長い人なら、ワープロソフト「一太郎」を作ったJUSTSYSTEMが、浮川社長夫妻の経営でいちばん良かった時代の自社ビルの前の公園、といえばピンとくるのではないかと思う。ポストモダンの自社ビルは公園と一体化した景観だった。

その公園に二連の公団型滑り台がある。

写真

日本中の公園にある滑り台の大多数は、滑り台保存館#009(=公団型)、滑り台保存館#010(=アーチデッキ並型)、滑り台保存館#006(=開放デッキ並型)の3パターンのいずれかである。もしそこからわずかにでも外れた(手すりの形状が違うなどの)特徴を持っていれば、充分に観察の対象となると思う。

逆に言えば、前述3種の量産型の滑り台は観察対象としてはどうにも退屈であり、サイトで延々と紹介し続けられても、読む側も迷惑というような存在ともいえる。

写真

この公園の公団型は二連で横並びに接地されているとはいえ、溶接されて一体化しているわけでもなく、やはりあまり見どころはない。

とはいえ、注意しなければならない点がないとも言えない。たとえば先に紹介した田宮運動公園の公団型と比較すると、タラップの段数が7→9段、タラップの手すりの柱が3→4本というような差異が認められる。

これが「味わい」につながるポイントなのか、私にはまだわからないので、きょうは我慢して(・・・・)公団型も観察してみることにしよう。

写真

この公園にはロープ型のジャングルジムがある。商品名は「ツインタワー」というようだ。

実際に登ってみたことがあるが、正直あまり楽しく感じない遊具だ。私が子どものころからなかったのでそう感じるのだろうか。

写真

たとえば頂上に登ってロープに腰掛けて友達と話し込んだりとか、そういう使い方ができないのだ。

写真

遊動木馬。ブランコと木馬を組み合わせた遊具だ。

写真

ブランコに比べ慣性が大きいので、子どもに激突して事故が起きるというクレームがつきそうな遊具だ。かつて遊動円木が遊具狩りにあったのと同じ理屈で、狩られてしまうのではないかと心配になる。

(2003年09月01日訪問)

日本木造遺産 千年の建築を旅する

単行本 – 2014/12/17
藤森 照信 (著), 藤塚 光政 (写真)
建築を学ぶ学生はもちろん、日本文化の深奥に触れたい読者には、非常に間口の広いわかりやすい内容です。藤塚氏が粘りに粘って撮り下ろした美しく迫力に満ちた写真も必見! 

amazon.co.jp