北地方面から鷲敷町の中心街方面を眺めると、丘の上にたいそうな複合遊具が見えた。
以前に鷲敷の古い滑り台を調べに来たのは1年半まえ。その当時はひたすら古い台を探していたので、こんな近代的な公園が見えてもスルーしていただろう。
だがいまは食わず嫌いはせず、最新の複合遊具であっても収集するようになった。なぜなら最新の遊具の寿命が意外に短いのではないかと思うようになったからだ。
最新の遊具はさまざまな素材を組み合わせて自由な設計がされているが、おそらくそのライフサイクルは最初から設計に折り込まれており、決められた保守期間をすぎれば、次代の遊具に置き換わることが前提になっているはずだ。
一方、昭和に作られた一点モノの滑り台など、それを作ってる最中には「この滑り台の寿命は10年」などと考えていたとは思えず、ペンキの塗り替えで保守すれば「磨り切れるまで」遊べると漠然と考えていたのではないだろうか。そのため、昭和の時代に作られた古い滑り台よりも、平成になってから作られた複合遊具のほうが、先に消えていくという事態が起きている。なので最新遊具といえども、記録しておく必要があるのだ。
虹の丘公園は斜面にそって遊具が作られている大型公園だ。那賀川の流域でいえば、ここからちょっと下流のひまわりランド、ちょっと上流のあいあいランドと同じグランドデザインで、時間が経つと記憶が混ざってきそう。遊具は3階層に作られていて、下段がザイルトンネル中心のクライム遊具、中段がローラー滑り台、上段がザイルネットとターザンロープ遊具になっている。
下段のザイルトンネル遊具には3つの滑り台が設置されている。
1つ目はこのウエーブステンレス台。途中2箇所の踊り場でスピードコントロールするようになった台だ。
2つ目はチューブ滑り台。360度回転タイプで、この公園で一番怖い遊具かも知れない。
滑り出しのところでは子どもが枠にしがみつくようにしていた。
3つ目はカーブの多いローラー滑り台。
あまりスピードはでないだろう。
2段目のレベルには大型のローラー滑り台がある。
途中はほとんど柱の上を通っていて、地面から離れているために高度感を楽しむ台なのだろう。
カーブが主体で空中で2回転するようになっているが、ローラー滑り台の常で滑りは悪く、写真の中央でも親子が手で漕ぎながらじりじりと滑り降りていた。
3段目のレベルは、ザイルネットとターザンロープがある。ザイルネットはクモの巣タイプ。
ザイルネットは1段目の遊具にもふんだんに使われているので「またか」という感想。設計者はよほどザイルネットが好きだったのだろう。
この場所からは鷲敷町の市街地を見わたすことができる。
(2005年10月09日訪問)