
錦帯橋を渡ると、
最初に訪れたのは吉香神社。岩国藩主吉川家の御殿跡に、明治時代になってから吉川家の氏神様を新たに合祀して建てられた比較的新しい神社だ。

神社の敷地はもと城主の住居で堀に囲まれている。
その一角になにかすごい建物が見えた。

たまらずまずこの建物に駆け寄った。
どうやら絵馬殿のようだ。
もともとはここに三階櫓があったのを、明治18年に絵馬殿を建てたものらしい。

内部はこんな感じ。
二層へ上がる階段があるのがわかる。登ってみたい!

絵馬殿は遠目には仏教の二重門のようにも見える。のちに気付くのだが、今回の旅先である山口県では重層のお堂が他県よりも多いようだ。まあ、広島県も裳階付きの重層堂が多い感じがするのだが、それよりもさらに多い印象だ。
絵馬堂の前の広場は児童公園になっていて遊具もある。

徳島の金長大明神にもあった円柱ジャングルジム。

アーチデッキ型三叉型滑り台。
滑降面はステンレス。滑りやすそうだ。

デッキは円形で、アーチは3ヶ所。

これまで見てきた三叉型滑り台は、2レーンの滑降部が同じものが使われていた。だがこの台は一方がウェーブ台になっていて、別々の滑りが楽しめるようになっている。
三叉型は安定性などの関係で同じ滑降部しか付けられないのかと思っていたが、やればできるのだな。

タラップは太い側桁の後ろに細い添え桁を通して縞板を溶接するという、これまでに見たことがない造り。
さすがに他県にくるといろいろと珍しい滑り台があるものだな。

神社の参道に戻ろう。
参道には2ヶ所の水盤舎がある。

神社には神門があり、周囲は瓦屋根の透垣が囲んでいる。神門の構造はこけら葺きの四脚門。
かなり立派な門といえる。

拝殿もこけら葺き。縋破風がやたらに付いていて、軒の飾りに虹梁が横向きに使われているため、一瞬「八角堂?」と思ってしまうような、だまし絵みたいなデザインである。
型式としては

本殿は拝殿と分離していて、三間社流れ造りに千鳥破風や唐破風が付いた豪勢な建物。
こちらもこけら葺きかな。

拝殿にはおみくじの自動販売機があった。

境内には茶店がある。
こういう茶店好きだなあ。
その横には末社の

もとは吉川藩家臣の廟で寺院にあったものを神社に移したものだという。
(2003年09月03日訪問)