下関の奥座敷、川棚温泉へ移動する。途中、立地的に風情のありそうな寺があったので立寄ることにした。
平安初期に創建され、霊験によって川棚温泉を創始したという伝説のある古寺だ。本尊は実際に平安仏。
うっそうとした参道を登ると、1間1戸の鐘楼門がある。
このように壁や長押などがない、柱だけの楼門を当サイトでは「透け楼」と呼んでいる。
1階に貫が入っているほかは柱の剛性だけで自立していて、これで梵鐘を掛けられるのか心配になるほどの透けっぷり。
これまで見た透け楼の中でもこれはかなり極まった物件だと思う。
山門の右側には観音堂。
本堂はこじんまりとしている。
あまり古い建物ではなさそう。いいとこ江戸末期か、明治かも知れない。
本尊は70年に一度しか開帳しない秘仏だ。
本堂の右側には書院、玄関、庫裏がある。
本堂の左側には五百羅漢の石仏が並んでいる。住職のセルフビルドだという。
最近、テレビで観たような気もするが、記憶違いか?
ほかに、裏山のけっこう登ったところに、寺を中興した僧が入定した奥の院があるという。
(2004年05月03日訪問)