
港町の谷あいの路地の奥に目的のお寺、松林寺がある。
でもどうも寺へ行く道がよくわからない。寺の裏手のほうに駐車できる場所があったので、そこから入ることにした。

裏門は棟門。
棟門を入ってすぐ左が納経所だった。車の参拝客としてはこの入り方で正解なのだろう。

裏側から境内に入ると、やっぱり正門は別にあった。
寺の正面の門は薬医門、その横には大師堂。

本堂はケヤキ造りの丸柱の贅沢な建物だ。
寄棟屋根で鵄尾を載せ、正面1間が吹き放ち。唐招提寺ふうの建物だけど、丸写しというのでもなく、エッセンスを取り入れつつ現代風にアレンジしている。古代寺院と現代の本堂型式をうまく融合した、好ましい建物だと思う。

本堂の内部。
内陣の上の欄間には飛天の欄間彫刻がある。

本堂の前は石庭になっている。

正門を出ると、参道は鉤の手になっていて、鐘堂がある。

梵鐘は「
もとは鷹尾山八幡宮という神社にあった梵鐘のようだ。

その鐘堂の奥には鎮守社があった。

この寺の谷の奥には、かつて虎を飼った場所があったという。
豊臣秀吉に献上するはずの虎を積んだ船がこの付近で難破し、弱った虎をこの場所で看護したという。
(2006年10月08日訪問)