松林寺

札所68番。入母屋屋根に鵄尾を乗せた古式な本堂。

(香川県土庄町伊喜末)

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港町の谷あいの路地の奥に目的のお寺、松林寺がある。

でもどうも寺へ行く道がよくわからない。寺の裏手のほうに駐車できる場所があったので、そこから入ることにした。

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裏門は棟門。

棟門を入ってすぐ左が納経所だった。車の参拝客としてはこの入り方で正解なのだろう。

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裏側から境内に入ると、やっぱり正門は別にあった。

寺の正面の門は薬医門、その横には大師堂。

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本堂はケヤキ造りの丸柱の贅沢な建物だ。

寄棟屋根で鵄尾を載せ、正面1間が吹き放ち。唐招提寺ふうの建物だけど、丸写しというのでもなく、エッセンスを取り入れつつ現代風にアレンジしている。古代寺院と現代の本堂型式をうまく融合した、好ましい建物だと思う。

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本堂の内部。

内陣の上の欄間には飛天の欄間彫刻がある。

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本堂の前は石庭になっている。

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正門を出ると、参道は鉤の手になっていて、鐘堂がある。

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梵鐘は「(ちち)」と呼ばれる鋲のようなパーツが妙に大きいめずらしい形。

もとは鷹尾山八幡宮という神社にあった梵鐘のようだ。

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その鐘堂の奥には鎮守社があった。

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この寺の谷の奥には、かつて虎を飼った場所があったという。

豊臣秀吉に献上するはずの虎を積んだ船がこの付近で難破し、弱った虎をこの場所で看護したという。

(2006年10月08日訪問)