西の滝と同じ大麻山南面にあるもう一つのお寺、佛谷山三学院。
参詣路も同じ林道で、途中からそれぞれに枝道に入るようになっている。こちらのお寺も門前まで車で上がることができた。
寺への入口には石造の金剛力士像一対。
参道を進むと、ハシゴ型の鐘堂と、弘法大師の修行像がある。
途中に地蔵菩薩像があり、地蔵和讃が書かれていた。
この歌詞、悲惨すぎて中々認めたくないよね・・・。
参道には石灯籠と玉垣が続いている。
山門は袖塀付きの薬医門。
門柱と控柱のあいだにも壁があり、薬医門というより門扉のない四脚門といった風情。
山門を入ると右側に築地塀が続く。
歩く場所も簡易的なブロック舗装されていて、山寺にしてはよく整備されている。
鐘堂があった。
単層の鐘堂だけど法面の上に建っているため、まるで袴腰鐘楼のようにかなり下のほうで紐を引かなければならない。
面白い造りだ。
途中にあった鬼神像。
案内板には、「人を襲って食べる恐ろしい鬼神はのちに薬師如来の弟子となる。その昔、家の格式の違いから結婚を許されず家をとびだした二人が当山へとたどりつく。佛谷山は昔は難所で、歩きつかれた二人は洞の中で一夜を過し、そこで結ばれる。しかし再び里に帰ることはなかったと云う。いつしか、この鬼神が山の守護神となりここにお参りすれば縁が結ばれると云われている。」
さっぱり脈絡がわからない。
本堂に到着。
またも洞窟が本堂となっているタイプのお寺だ。
本堂の建物としての体裁はほとんど存在せず、洞口に向拝柱だけがある。建物というより門だな。
本堂の左側には蘭塔がある。
中に入ってみよう。
奥行きは短い。6~7mといったところか。
洞窟ではなく、人工的に掘り抜かれたやぐらのような場所である。
一瞬、奥行きのない穴かと思いきや、横のほうへ通路が伸びている。
思ったより内部は広い地下霊場だ。
本尊のあるホール。
暗くて、デジカメで写真を撮るのが難しい・・・。
本尊の薬師如来。
薬師霊水と弘法大師。
水は本当に洞窟内からにじみ出ていた。
休憩所のような場所もある。
かつて洞窟内に石風呂のような施設があったというが、その休憩所だったのだろうか。
出口の通路。
シンプルな洞口からは想像できない、横長の地下霊場だった。
でも実をいうと、横に長かったという記憶はあるのだけれど、内部の詳細な造りがはっきり思い出せないのだ。そのせいで説明がちょっと雑になってしまったことをお許しいただきたい。
この寺、もう一度行かないとだめかも・・・。
(2006年10月09日訪問)