弘法寺

浄源坊の裏手にあるお寺。札所ではない。

(香川県土庄町淵崎甲)

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浄源坊から北西に向かって、細い路地を歩くとすぐに大日山弘法寺という寺があった。

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境内には九輪のついた鐘楼が目立つ。この鐘楼は階段が左右にあり、上りと下りを分けている。小豆島でいえば仏ヶ滝の鐘楼がまず思い出される。

除夜の鐘のときに行列を捌くのに都合がいい構造だが、その日以外に2つの階段が役に立つことがあるとは思えない。

本堂はRC造の看板建築のような造り。

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中に入ってみると、内陣は格子戸で区切られている密教様式といっていい造りだった。このお寺の宗派は真言宗なので、宗派にふさわしい構造だ。

だがこの外陣のように見える部分は、実は団体のお遍路さんを受け入れるために設計されたものに思われた。池田の明王寺の本堂の前に増設された向拝と同じものなのだ。

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このお寺、現在は小豆島八十八ヶ所霊場に含まれていないが、かつては含まれていたのがなんらかの理由で離脱した、あるいは、番外的なお寺なんじゃないだろうか。

「納め札」も売ってる。お遍路用品である。この寺が島四国と無関係とはどうしても思えないのだ。

ちなみに、売ってたのは青札(5~7巡用)、赤札(7~24巡用)だった。1~4巡のための白札は見当たらなかった。売り切れてたのか?

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鐘楼に登って本堂を上から見ると、外陣が後付けされた構造だということがよくわかる。

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本堂の右側には玄関、庫裏があった。

(2007年10月07日訪問)