鳴門駅の西口の大通りに機関車を展示した公園がある。その公園の横の道は不自然に斜めになっている。
そこは水路の跡なのだ。
この写真がその斜めの道。かつては道の左側が旧市街地で、道の右側には塩田が広がっていたという。
いまの風景からはちょっと想像できないが、1963年の航空写真を見ると確かに塩田になっている。
そしてこの道に、鳴門(撫養)を代表する映画館「朝日座」があった。最初は芝居小屋としてオープンし、後期は映画中心だった。
鳴門で80代くらいの人に尋ねると、朝日座のことを懐かしそうに話してくれる。
これが朝日座の古い写真。
当時は娯楽が少なかったから、若者は映画館やビリヤードに毎週通ったそうだ。
芝居は演目が3日くらいで替わり、映画の場合は3本立てで1週間でプログラムが替わったという。
この白い建物の場所が朝日座の跡だ。
朝日座は撫養にできた最初の劇場だったという。
古写真は坂東妻三郎の名前がやたらに書かれているので大正時代のものだと思われる。
劇場の創建は明治時代までさかのぼるかもしれない。
(2007年01月27日訪問)