2020年の年末ごろからNHKの大河ドラマ『晴天を衝け』の制作に協力したことがあって、ふだんは観ない大河ドラマを今年は通しで観ている。主人公となる渋沢栄一については、以前から渋沢栄一記念館に何度か行ってみたいと思いながら、たまたま近くに行ってみたら休館日だったり閉館時間だったりで機会がなかった。
きょうは11月3日の祝日。地域の用事で午前中はつぶれたが午後から時間が空いたので渋沢栄一記念館でも行こうかと埼玉方面へ向かうことにした。ところが、よくよく調べてみるとおりからのCOVID-19の影響で予約制、しかも2日以上前にしか申し込めないシステムだったため何かほかの場所に行くことにした。
そこで思いついたのが、都幾川の慈光寺。最後に行ったのは学生時代だから、もうウン十年前になる。だいぶ記憶も薄れている。
慈光寺は起源が確実に平安初期までさかのぼる、極度に古い寺だ。全盛期には75坊の塔頭を従えた一山寺院だった。
その山への入口に
女人堂とは寺が女人禁制だった時代に、この場所までは女性も参拝できたという場所。
この寺には国宝の「法華経提婆達多他品第十二」が収蔵されている。
これは女性が解脱した場面のことを書いているもので、古くから女性の信仰を集めてきたという。
そのため、教典のレプリカを最近この堂に奉納したとのことだった。
お堂の内部。
厨子の奥の壁に掛かっている横長のものが教典のレプリカ。実物はもっと小さいもので、寺の宝物館で見学できる。
女人堂の前には小さな地蔵堂。
お地蔵様は首が付け直されていた。
これお墓かな。
これもたぶんお墓。
穴の形が複座な水盤があった。
この堂はY字路にあって、左右どちらの道を進んでも慈光寺へ行ける。徒歩での本来の参道は右側の道を縫うように続いていく。
もちろんもともと車道はなかったと思うが、まず左側が作られ、あとになって右側の道ができたのではないか。
とりあえず右から登って、帰りは左側に下ってこようと思う。
風情があるのは左側の道。
ここから見える家々もかつての塔頭の跡なのかもしれない。
(2021年11月03日訪問)