慈光寺から下山して次の目的地へ向かおうとしたら、道ばたに看過できない土産物屋があった。
それは、「ときがわ町立建具会館」なる展示即売場。いわゆるアウトレットショップである。
旅をしていれば地方の道の駅的な施設はよく利用するけれど、これまでひとつも紹介してこなかった。地方のハコモノって途方もない予算をかけて数人のパートの雇用を生み出す程度のものが多くて、売っているものも旅人が欲しいものじゃないし、営業時間もあまり便利とは言えないので、紹介しようという意欲がわかないのだ。
でもここは違った。
木の町都幾川というキャッチフレーズに恥じることなく、木工品がぎっしりと並んでる。
いま、ウチで欲しいなと思っているものがあるので物色してみた。残念ながらサイズが微妙に合わず購入には至らなかったが、これまでIKEAやニトリ的な商品ばかり見てきてうんざりしていたので、サイズさえ合っていたら購入していたと思う。
展示してある家具類はピンキリだけど、安いものは本当にお手ごろな価格で、趣味のあうものが見つかればすごくお買い得な印象を受けた。
合板を使った製品もあるが、多くが無垢材の家具で、しかも量産の規格品とは違うので、その時しか買えない掘出し物もありそう。
面白いのが店の一番奥にある建具見本のコーナー。
1枚単位で引き出せるようになっている。
こうした在来建築の建具って、基本的に家ごとに寸法が違うから、ここで見本を見て注文するというシステムなのだ。
こうしたシステムの建具屋さんって他にあったとしても一度入ったら買わなくちゃいけないみたな空気になる。でもここではフラッと立ち寄って勝手に見られるのがいい。
面白いアウトレットショップだ。このあたりに来たらまた立ち寄ると思う。
(2021年11月03日訪問)