栗山の延命地蔵尊

地蔵堂とは名ばかりの性神堂。

(埼玉県小川町腰越)

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小川町の山奥、笠山峠という場所に笠山神社という小さな神社がある。この神社は猫絵を配布しているという。養蚕の護符である。きょう11月23日はその例祭の日なので来てみた。

だが神社の入口と思われる場所に来ても氏子の車が1台もない・・・。

本当にきょう例祭をやっているのか?

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登山口と思われる場所まで行ってみたが、どうもやっている気配が感じられない。もう途絶えてしまったのだろうか。

神社へは徒歩20分くらいかかるらしいので、きょうはあきらめて次の目的地である越生方面へ向かうことにしよう。

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峠付近からは小川町の市街地がよく見える。

ということは、小川町からもこの笠山神社の山頂がよく見えているということなのだろう。

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峠への往路は西側の東秩父村方面から登ったので、帰路は東側の小川町方面へ下る。

途中にある栗山という集落が見えている。おそらく神社の氏子たちの集落だ。

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その集落で気になるお堂があったので、お参りしていくことにした。

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これがそのお堂。

祀られているのは延命地蔵ということだ。

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でもなかを覗いてみるとびっくり!

巨大な男根が左右にそそり立っていて、肝心の地蔵尊は仏具屋で買ってきましたという感じの新しい像が申し訳程度に置かれている。

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中々に立派なカリ首。

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こちらのほうが年代が少しだけ古そう。

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焼き物の男根もある。かなり凶悪な感じで、実用品なんじゃないか?

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女陰にぶっ挿した状態の男根が2本。

こういう状態の祀り方、初めて見た気がする。

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近くには小川町指定天然記念物、福島家のマキという巨樹があった。

案内によれば、樹高15.8m、胸高周囲3.0m、枝張り13.3m,推定樹齢200年以上の古木とのこと。基本的に温暖な地域の樹で、北関東では珍しいという。

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この村にはミカン畑もあり、温暖な気候なのだろう。

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地蔵堂の近くにあった道標。

「二十二丁目」とあるようだが、どこからの距離なのだろう。22町だとすると、熊谷あたりからの距離になる。

笠山神社への道標だろうか。

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集落から笠山峠のほうを見たところ。

猫絵の護符はまだあきらめたわけではない。春にも例祭があるらしいのでいずれそちらへ行ってみよう。

(2017年11月23日訪問)

日本俗信辞典 衣裳編 (角川ソフィア文庫)

文庫 – 2021/7/16
常光 徹 (著)
ネコは家から盗み出した手ぬぐいをかぶって踊る」「赤褌はフカが恐れる」など、衣類を中心に、履物、被り物、裁縫道具、化粧道具、装身具、寝具に関する民間の言い伝えを収集。

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糸のほつれを解くおまじないなど、冒頭から興味深い内容ばかりでした。