竹田市街を離れてきょうの宿泊予定地、黒川温泉へと向かう。車で40分の距離だ。宿には少し到着が遅れる旨、しばらく前に電話を入れてある。
道中、町外れの公園に石橋が見えた。
この公園は、竹田市を流れる稲葉川の蛇行が切り離されてできた三日月湖を中心に造られている。その三日月湖に二連アーチの石造橋が架けられているのだ。
関東ではこれだけの規模の石橋は簡単には拝むことができず、県文まったなしといったところなのだが、石の文化が色濃い大分県には沢山の石造橋がある。その数は、10、20という単位ではなく、目立ったアーチ橋だけでも数百基を超えるのではないかと思われる。九州外からの観光客が「ちょっとアーチ橋でもコンプリートしておくか」というぬるいキモチで取り組めるジャンルではない。
それでも、旅の行く先々で石造橋があれば、なるべく写真は撮っていこうと思う。
この公園はやすらぎ公園という名前で、石造橋は「宮瀬橋」、もともとは市内の次倉という場所に昭和2年(1927)に造られたが、水害で損傷したため平成10年(1998)にここに移築したものだという。
(2011年08月07日訪問)