口山集落の最も標高が高い場所。この場所で汽車型の滑り台を観賞。
ここから山並みを越える峠道がある。その先は隣りのつるぎ町になる。帰路はこの峠を越えて貞光川を通って帰ることにしよう。
約15分の峠越えで森の中の細道を抜けると一気に視界が開ける。
口山がいくつもの谷に分れてその尾根ごとに家が建てられている地勢なのに対して、家賀地区は全体が1枚の広大な斜面で、景観はまるで違っている。
ここでもかつては葉タバコが生産されたのだろう。この家など2棟の乾燥室を持っている。越屋根の大きさからいわゆるベーハ小屋ではなく、在来種の阿波葉を乾燥させるムッシャであったろうと思われる。
ただし現在、家賀地区にはタバコ農家は残っていない。
谷の反対側の尾根にも集落が見える。すさまじい場所にあるな・・・。人がこんな傾斜地に住み着くというは驚くべきとしかいいようがない。
後に、ベーハ小屋などを見るために訪れることになるエリアである。
家の玄関を出ると前が空中、という典型的なソラの集落だ。
時刻はもう17時半。家々に灯りがともる時間だ。
この村を初めて訪れた者にとっても胸を締めつけられるような郷愁を感じてしまうのだった。
(2006年12月17日訪問)